実績と経験のW杯代表23人に課せられた使命

平均28.3歳、ベテラン中心がもたらす影響

ただ、近未来の日本代表の行く末を考えると若い2人がロシアに参戦しないのは大きなマイナスだ。最終予選で活躍した24歳の久保裕也(ベルギー1部・KAAヘント)や今季オランダ1部で9得点を挙げた19歳の堂安律(オランダ1部・フローニンゲン)らを含め、25歳以下のフレッシュな面々をもう少し加えるべきだったという意見も根強い。

緊急登板の西野監督は「ロシアで日本を勝たせること」しか考える余裕がないのだろうが、そもそもは技術委員長の大役を担っていた人物。だからこそ、2020年東京五輪や2022年カタールワールドカップも視野に入れてほしかった。

ロシアW杯後に若返りをはかれるのか?

同じアジアの韓国が20歳のイ・スンウ(イタリア1部、エラス・ヴェローナ)を抜擢し、イランも23歳のサルダル・アズムン(ロシア1部、ルビン・カザン)や21歳のサイード・エザトラヒ(ロシア1部・アムカル)らをチームの軸に据えているのと比較すると、日本の「守りに入りがちな選考」はやはり気がかりではある。ロシアの後、大胆な若返りを図れるのか否か。そこも少なからず懸念されるところだ。

とはいえ、今回のメンバー23人は決まった。彼らは13日までのゼーフェルト合宿でコンディションを上げるとともに、本番仕様の戦術面の徹底を図っていくことになる。8日にはスイス、12日にはパラグアイとのテストマッチに臨むが、もう1日もムダにはできない。

ガーナ戦は長谷部誠(ドイツ1部・フランクフルト)を3バックのセンターに置いた3-4-3の新布陣のテスト、コンディション面で気がかりだった香川や岡崎のチェックという色合いが濃く、6月19日の初戦・コロンビア戦(サランスク)でどう戦うのかはあまり見えなかった。ここからは初戦を想定したチーム作りに全力を注ぐことが肝要だ。

コロンビア戦で3-4-3を続けるのか、それとも戦い慣れている4-2-3-1に戻すのかを含め、西野監督は決断しなければならないことが非常に多い。

「これからはしっかり相手に合わせたところもないと対応できないと思うし、3日のミーティングで3バックの感覚も少し整理できたので、(3バックと4バックを)両方併用してゲームの中で使えたらいい。メンバー的にもパラグアイ戦までは全員起用すると伝えている。戦い方も2つやって、コロンビアに対してマッチングしたい。全てはパラグアイ戦が終わってからになると思います」と指揮官が3日の練習後に説明した通り、ゼーフェルト合宿が終わるまでは戦い方のバリエーションを広げることに注力するつもりだという。

ただ、二兎を追うことで一兎をも得ずという事態にならないとも限らない。西野監督のアプローチがどういう結果をもたらすかは2つのテストマッチを冷静に見極めるしかない。

その一方で、ケガで出遅れている岡崎や乾、試合勘がまだ完全に戻っていない香川のコンディションを上げることも重要なテーマになってくる。

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