北朝鮮がヘソを曲げた原因はジュリアーニ?

ロシアゲートの攻防が意外なところに波及か

そもそも、ジュリアーニ氏はニューヨーク連邦検察官当時、「おとり捜査」のプロ中のプロとしての評価を確立している。その変幻自在の弁舌に、北朝鮮がうかつにも乗ってしまい、金正恩氏の本音中の本音である、アメリカに対する敵対的な発言が、むき出しになってしまったというのが、事の真相ではあるまいか。

なぜなら、「ロシアゲート」の捜査は、決してミュラー氏の思うようには進んでいないということを、ジュリアーニ氏は百も承知の人物であり、必要もないような発言をしたかのように装い、実は、北朝鮮を鮮やかに煙に巻いた格好なのだ。

「アメリカ通」を自任し、政治の権謀術数に長けている金正恩氏さえも見誤ったほど、最近のミュラー氏の振る舞いは傍若無人といえる。それが米国の伝統にも国益にも反しているのは、明白であり、それをウォッチングしていた金正恩氏は、今こそ、好き勝手な交渉をやれるチャンスと踏んだとしても不思議ではない。

外交スケジュールに割って入るミュラー特別検察官

ミュラー氏の傍若無人ぶりは目に余る。まるで外交スケジュールに割って入ることに嬉々としているかのようだ。

たとえば、トランプ大統領と主要閣僚たちが、シリアの化学兵器使用に対して、ロシアなど外国軍との衝突を避けつつ、化学兵器工場などにミサイル攻撃を加える軍事会議をしている最中に、それを邪魔する形で、ミュラー氏はトランプ氏の長年の個人弁護士の一人のマイケル・コーエン氏の法律事務所などに家宅捜査に入った。

その家宅捜査は、法律実務史上、極めて異例だが、そのアレンジを、ロッド・ローゼンスタイン司法副長官と組む形で進めた。何より注目すべき点は、この1年間、20億円近い国費を使って、トランプ政権のロシア疑惑を追いながら、その証拠は何ひとつなく、また、ミュラー氏にべったりのローゼンスタイン司法副長官ですら、トランプ大統領はターゲットでないと最近も明言している点だ。

そもそも「特別検察官」を置くべき証拠も何もなかったという経緯にもかかわらず、トランプ大統領の外交スケジュールを押しまくったミュラー氏の「我が世の春」は長く続くはずはない。ミュラー氏には、大統領の外交スケジュールに割って入る権威も資格もゼロに等しい、と自覚すべきだ。

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