北朝鮮がヘソを曲げた原因はジュリアーニ?

ロシアゲートの攻防が意外なところに波及か

さて、ここへ来て、ミュラー氏は劣勢だ。ミュラー氏自身の特別検察官の職との利害対立が、「新たなロシア疑惑」として、テレビなどで報じられていることだ。

それは、ミュラー氏がオバマ政権のFBI長官だった2009年当時の話から始まる。イランにFBI元捜査官が拉致され、その解放作戦として、当時、米国政府の資金を使うことは違法だった。そこで、ロシア政府の中枢に直結するロシア人超大富豪に頼んで、拉致被害者の解放に当たった。それに投入した自己資金は2500万ドルに上った。

そのロシアの大富豪に巨額の金を出させた米国側の中心人物として、ネゴシエーションの直接的責任者を務めたのがミュラーFBI長官だった、と米メディアは報じている。これには、反トランプ側のコメントが多かった大学教授も、この件に関しては、その億万長者どころか、その人物が直結するロシア政府の中枢に対して、ミュラー氏は「大きな借り」を作ったと、糾弾している。

ミュラー特別検察官のヤバイ過去

現に、その後、そのロシア人大富豪は、ロシア外交官のパスポートで現在まで訪米するようになったという。厳密に言うと、そのロシア人大富豪が外交官ではないビジネス長者なのに「外交官パスポート」を持っているという事実と、その人物が現在まで米国に出入国しているという事実の2点が、法的にきわめて重要である。

以上の2点から、ミュラー氏のロシア政府への「大きな借り」が、現在も進行形で続いていることは、論理的に明確であり、この「大きな借り」の正体を、米国議会と米国民に情報開示する重い義務をミュラー氏は、今も負い続けている、といって間違いない。

共和党のフロリダ州地区選出のマット・ゲイツ上院議員は、ミュラー特別検察官のロシア疑惑捜査は、ミュラー氏の「利害の対立」のオンパレード、とテレビで糾弾している。もちろん、特別検察官の「利害の対立」は、アメリカ憲法の定める「デュー・プロセス(適正手続き)」に真正面から違反している。

そんな窮地に立ったミュラー氏について、北朝鮮きっての「アメリカ通」と自任する金正恩氏が、そこまで見抜けるかどうかは、きわめて疑問だ。ミュラー氏の窮地に関しては、反トランプの米メディアはなかなか報じない。金正恩氏がそれを知るのには、日数がかかったというのが、今回の実態ではなかろうか。

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