20代社員の副業には「誰得」の罠が潜んでいる

管理職が副業を容認する前に考えるべきこと

終身雇用が崩壊したいま、若者の会社への帰属意識が低下するのは当然だ(イラスト:OCEANS)
30代~40代のビジネスパーソンは「個を活かしつつ、組織を強くする」というマネジメント課題に直面している。ときに先輩から梯子を外され、ときに同期から出し抜かれ、ときに経営陣の方針に戸惑わされる。
しかし、最も自分の力不足を感じるのは、「後輩の育成」ではないでしょうか。20代の会社の若造に「もう辞めます」「やる気がでません」「僕らの世代とは違うんで」と言われてしまったときに、あなたならどうしますか。ものわかりのいい上司になりたいのに、なれない。そんなジレンマを解消するために、人材と組織のプロフェッショナルである曽和利光氏から「40代が20代と付き合うときの心得」を教えてもらいます。

若者の会社への帰属意識は、年々低下している

今回のテーマは、「帰属」です。「史記」の「忠臣は二君に仕えず」という考え方は転職も一般化した現代では遠い昔の価値観ですが、それでも「副業」と聞くと、同時に二君に仕えているかのように感じて違和感を持つ我々オッサン世代もいまだ多いのではないでしょうか。

当記事は、『OCEANS』の提供記事です。元記事はこちら

一方、若者はそうではないようです。ここが自分の「居場所」「ホーム」だ、と帰属意識を持つ場や組織のことを「準拠集団」といいますが、若者は会社や職場をそうとは思わないようになってきています。デロイトトーマツコンサルティングの調査によれば、「現在の属する企業に勤務する期間は」という質問に対し最大2年間と答える人が年々増え3割にまでなっています。「今の会社で働き続けたいですか」という質問も、「できれば今の会社で働き続けたい」という回答が2015年には6割超だったのが、2018年には5割程度と1割減となっています。

会社への帰属意識の低下は、何をもたらすでしょうか。ひとつは、会社が社員の行動を制御しにくくなります。人は自分が「準拠集団」と信じているところの、価値観や信念や行動規範を守ろうとするものです。会社が準拠集団でなくなれば、会社の中で評価されたいとか、承認されたいとかもあまり思わなくなります。そのため、会社が掲げる企業理念やビジョンや戦略などを、自分も実現することに尽力しようとはなかなかなりません。

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