断言!「香港の競馬は世界でいちばん面白い」

日本の競馬に「足りないもの」は何か

香港シャティン競馬場での「チャンピオンズデー」。日本の競馬がさらに飛躍するためには何が必要なのか(写真:カズ石田)
いよいよ5月27日は第85回日本ダービーだ。3歳馬の頂点に立つのは、どの馬だろうか。一方で「グローバル化が進む競馬界」という観点から日本の競馬を見ると、さらなる発展の余地がありそうだ。国際競馬事情に詳しい山本智行氏が香港競馬のレポートを通じて日本の競馬界へ提言する。

香港シャティン競馬場が「昼から大盛り上がり」のワケ

4月29日の日曜日、いつものことながら香港の街は活気に満ちあふれていた。国際色豊かなセントラルやワンチャイ周辺ではビジネスマンが闊歩し、ネイザンロードではさまざま人種の観光客が行き交う。

競馬場も相変わらず熱気ムンムン。今回も香港島にあるナイター開催のハッピーバレー競馬場と九龍半島側にあるシャティン競馬場を訪ねたが、どちらも老若男女が集い、昼間から大盛況だ。この時期の香港は湿度が高く、とても快適とは呼べない。だが、それもお構いなしに毎レースがさながらメインレースのような熱狂ぶり。つくづく競馬が好きな人々だ。

なかでも、この日、シャティン競馬場での「チャンピオンズデー」と銘打たれた1日は特別だった。というのも、メインレースの「クイーンエリザベス2世カップ」に加え、今年から「チャンピオンズマイル」と「チェアマンズスプリント」も同日開催となり「2000メートル、1600メートル、1200メートルの3つのカテゴリーでの国際G1競走」という豪華版となったからだ。1日に4つのG1レースが実施される12月恒例の「香港国際競走」に匹敵する「春のビッグイベント」となった。

人気のあるG1レースが1日に集約され、6、7、8レースと「3連発」となったわけで、注目度が高まったのは当然。だがそれ以上のシナジー効果があった。あるオーストラリア人カメラマンは「3つもまとめずに、別々の日に1つずつG1をやった方が、売り上げそのものは上がるかもしれない。しかし、スタンドの屋根がぶっ飛びそうなほどの盛り上がりをみていると、まとめて正解だよ」と話す。

確かに、この日のメインレースであるクイーンエリザベス2世カップの売り上げ(1香港ドル15円で換算)は、前年比133%増の約36.6億円で1日の売り上げも同106%増の約228.9億円、入場者にいたっては、何と145%増の4万8242人が詰めかけていた。通常(1日平均2万4600人)のほぼ2倍ということで、地元紙「サウスチャイナ・モーニングポスト」(南華早報)にも一面で取り上げられていたほどだ。

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