4代目「ベンツAクラス」乗ってわかった超進化 これまでの自動車の価値観を大きく変える

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サスペンションはフロントがマクファーソンストラットを採用。そしてリアは2種類の形式が用意されているのが特徴で、16~17インチのタイヤ&アルミを装着するモデルはトーションビームを、18~19インチを装着するモデルはマルチリンクを与えている。つまりより上級モデルやエンジンがハイパワーなモデルでは、マルチリンクを採用していると考えればいいだろう。さらにオプションとして、電子制御式の可変ダンピングシステムも用意されている。

筆者が「これまでの自動車の価値観を大きく変える1台」と新型Aクラスを評価する、まず理由のひとつと言えるのが“走る・曲がる・止まる”に関しての高レベルな仕上がり具合だ。

上級のCクラスを超えたか?と思えるほどの乗り心地

今回最初に試乗したのは、メルセデス・ベンツがニューモデルを送り出すときに必ず販売する限定車両「エディション1」。これはA250という最上級モデルをベースに、考えられうるほぼすべての装備が与えられたモデルだ。

走らせてすぐに、「マジ!?」と同乗者と顔を見合わせたほど(写真:メルセデス・ベンツ) 

このモデルを走らせてすぐに、「マジ!?」と同乗者と顔を見合わせたほど。なぜならこのモデル、このクラスにはトゥーマッチともいえる19インチサイズのタイヤ&アルミホイールを履いているにもかかわらず、乗り心地が極めて優れており、「上級のCクラスを超えたか?」とすら思えるものになっていたからである。

これはもちろん、A250であるがゆえにリアサスペンションがマルチリンクであり、なおかつ可変ダンピングシステムを備えたものであることによる。ただそれと同時に基本のプラットフォームがしっかりと作り込まれているからこそ生まれるものでもある。

フィーリングとしては、路面を真っ平らに踏みならした上を走っているかのように感じるもので、路面の荒れや段差を見事にいなし、実に滑らかな乗り味を生み出している。そのレベルは同セグメントのどのモデルをも超えている、と思えた。

またコーナリングでは、軽い操作感ながらもしっかりと芯を感じるステアリング・フィールが心地よく、ハンドルを切っていくとほとんどロールのない感覚でキレイに曲がって行く爽快感がある。これもボディの堅牢さやそこに取り付けられたサスペンションがいかによく動いているかの証しといえる。

ちなみにここまではA250エディション1。これが強烈なインパクトだった。というのも、それは欧州Cセグメントの現行王者である、VWゴルフをはるかに凌駕するものだったからだ。

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