4代目「ベンツAクラス」乗ってわかった超進化 これまでの自動車の価値観を大きく変える
メルセデス・ベンツで最もコンパクトなモデルである「Aクラス」が、フルモデルチェンジして4代目へと進化した。欧州で先行して発売を迎え、今年中にも日本へも導入されるといわれる。このニューモデルをクロアチアのスプリトで開催された国際試乗会で試してきたので、早速レポートしたい。
メルセデス・ベンツのAクラスといえば1997年に登場した初代モデルが大きな話題を呼んだ。なぜならAクラスは高級車ブランドであるメルセデス・ベンツが、初めて世に送り出すコンパクト・モデルであったことに加え、この時点でEV(電気自動車)やFCV(燃料電池自動車)を見据えた電気自動車としての設計・開発がなされていた。
しかもその構造はユニークで、フロアが二重構造となったサンドイッチフロアとし、ここにバッテリーや水素タンクを置く計画とされたが、実際の市販にはこぎつけられなかった。
かつてメルセデスベンツにあるまじき大失態があった
またそれ以上に事件だったのは、発売直後のAクラスを使ってメディアが行ったエルクテスト(衝突回避テスト)で転倒し、発売直後にリコールされたことだ。メルセデス・ベンツは速やかにサスペンションとタイヤを見直したうえで、横滑り防止装置ESPを標準装備とする措置を取ったのだった。
その後Aクラスは2004年にフルモデルチェンジした2代目モデルでもサンドイッチフロアを踏襲したが、やはりこのモデルをベースとしたEVやFCVはコンセプトまでは登場したのだが、市販へは移行されることはなかった。
2012年には3代目へと進化し、この時、サンドイッチフロアをやめて通常のハッチバック構造となり、セグメントもそれまでの欧州BセグメントからCセグメントへと移行して、ここで長年にわたって名声を築いてきた名車フォルクスワーゲン(VW)「ゴルフ」をライバルとするモデルへと生まれ変わった。
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