4代目「ベンツAクラス」乗ってわかった超進化 これまでの自動車の価値観を大きく変える

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またこの時に開発した「MFA」と呼ばれるFF(フロントエンジン・フロントドライブ)用プラットフォームを用いて、Aクラスだけでなく先代から加わった「Bクラス」、セダン版といえる「CLA」、そのワゴン版である「CLAシューティングブレーク」、そしてSUV版である「GLA」とバリエーションを広げて、コンパクト・シリーズとしてラインナップを大幅に拡大。そしてこれらのモデルの世界的な成功により、同ブランドのユーザー平均年齢は若返ったといわれている。

Aクラスは4代目へ(写真:メルセデス・ベンツ)

そうした経緯があって2018年、Aクラスは4代目へと進化した。

4代目となる新型Aクラスをひと言で表現するなら、「これまでの自動車の価値観を大きく変える1台」である。大げさに思えるかもしれないが、インパクトはそれほどまでに強烈なものだった。

では、その強烈なインパクトを記す前に、新型のプロファイルをチェックしていこう。

以前より一回り大きくなった新型Aクラス

新型Aクラスは今回、新たな「MFA2」というアーキテクチャを用いて作られる。このアーキテクチャは先代のMFAの発展版であり、当然今後、さまざまなモデルへの展開が予定されている。すでに中国では北京ショーで、このAクラスのセダンモデル(ただし中国専用のロングホイールベース)が公開されている。

新型Aクラスの3サイズは全長4419×全幅1796×全高1440mm、ホイールベースは2730mm(欧州仕様数値)と、以前より一回り大きくなり、欧州Cセグメントの中でも大きなサイズ=プレミアム志向なモデルに分類されることになる。

搭載エンジンは現時点で、全3種類が用意される。まずガソリン・エンジンは「A200」というグレードに搭載されるルノーとの共同開発による新ユニット。メルセデス・ベンツの4気筒としては初めて気筒休止機構を備えた排気量1.4L(実際は1332cc)の直列4気筒直噴ターボ。これは最高出力163馬力、最大トルク250Nmを発生する。

「A250」に搭載されるのが、従来から存在する2.0Lエンジンをアップデートした2.0Lの直列4気筒直噴ターボ。こちらは最高出力224馬力、最大トルク350Nmを発生する。従来よりも高性能化されたユニットだ。

これらはともに7速のツインクラッチである7G-DCTに組み合わせられるものの、2.0Lに組み合わせられるのは従来の7G-DCT。一方で1.4Lに組み合わせられる7G-DCTは新開発の小型軽量版となるのが特徴である。

そして本国ではディーゼル・エンジンも用意されており、これは1.5Lディーゼルターボで最高出力116馬力、最大トルク260Nmを発生。トランスミッションは7G-DCTが組み合わされている。

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