「転勤」が不服ならば「転職」したって構わない 行動を起こさなければ「未経験」のままだ

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つまり仕事を選ぶうえでの優先順位や価値観がまだ定まっていない状態です。

そのような状態では、現在の勤務先に残るのか転職するのかといった選択を含む職業上の方向性を定める意思決定はしようがありません。

関心のある職業というのがどのような職業なのかはわかりませんが、強い関心を持っているのであれば挑戦をするべきです。

何も恐れることはありません。このままの人生を歩む。転職して挑戦をしてみる。どちらが正解であるかは現時点では誰にもわからないでしょうし、どちらが正解かもわかりません。

唯一あるのは、現状維持には行動が不要であるがゆえ安全なように見え、挑戦するには行動を起こす必要があり、その行動を起こすことにちょっとしたハードルがあるという心理的なものにすぎません。

であるからこそ、自分の価値観や優先順位に従って自分の人生としての意思決定を下す必要があるのです。

経験がないことを言い訳にしていると後悔するかも

「経験がない」とありますが、世の中、行動を起こさないことには未経験のままで終わってしまいます。経験がないことを言い訳に挑戦することを先延ばしにしていると、後日後悔する可能性は非常に高いと断言できます。

カイジさんの文章からは、このまま挑戦せずに会社に用意された人生を歩むことに対する不安が見受けられますから、このまま何もしないと余計に不安が高まるかもしれません。

20代であればまだまだ挑戦できる年齢ですし、挑戦する義務もあると言えるでしょう。

これが30代になると今度は現在抱えている「漠然とした不安」ではなく、もっと複数の「リアルな不安」、つまり言い訳が増えてきます。「家族がいるから」「年齢的にもう無理」「ローンがうんぬん」――。

20代で行動を起こさなかったことを悩む人はたくさんいます。もちろん20代で行動を起こしたことに悩む人もたくさんいます。

挑戦は小さな行動から始まるものです。いきなり何の準備もなく飛び込むのは単なる自殺行為です。

あこがれの職業があるのであれば、現在の自分に足りない能力や知識は何かを具体的に挙げて勉強してみる、関連のセミナーに行く、本を読む。

なぜ自分はその職業にあこがれるのか。今の仕事との相違は何か。なぜ現状に不満があるのか。何が今の自分に足りないのか。そういったことを頭と足を使ってどんどん具体化していく。

そういった小さな行動が積み重なって大きな挑戦となるのです。やみくもに準備もなく飛び込むのが挑戦ではありません。それは単なる思いつきです。

カイジさんが小さな行動をきっかけに、大きな挑戦を通じて職業上の幸せをつかむであろうことを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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