フェイスブックはアフリカで悪用されている 政府が反体制派抑圧のために個人情報を利用

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フェイスブックは無料ネット接続サービスを提供しているのだが…(写真:ロイター)

[ナイロビ/ラゴス(ロイター)]- インターネット利用者が急増しているケニアだが、この国にはインターネット利用者のプライバシーを守るための法律や規制はない。

これはケニアだけのことではなく、過去10年間で世界中で最も急速にインターネット利用が増えたアフリカ地域全体について言えることだ。データやプライバシーに関する法律がインターネット利用者をある程度守ってくれるヨーロッパやアメリカと違い、アフリカの多くの人々はデータが流失した際には、ほぼなす術を持たない。法や規制で定められたセーフガードが存在しないのだ。

無料で100以上の簡易版サイトにアクセスできる「フリーベーシック」(写真:ロイター)

フェイスブックが2016年のアメリカ大統領選挙の際に同社ソーシャルネットワークを利用する約5000万人の個人情報に不正にアクセスしたとする英国のデータ分析会社「ケンブリッジ・アナリティカ」に関する新たな事実の発覚は、アフリカ大陸も重要な当事者である。

ケニアやナイジェリアの選挙にも関与

ケンブリッジ・アナリティカ、あるいはその親会社であるエスシーエル・グループは、ケニアのウフル・ケニヤッタ大統領の2013年および2017年の選挙に関わった。イギリスのガーディアン紙が伝えたところによると、結果は落選となったものの、同社は再選を狙っていたナイジェリアのグッドラック・ジョナサン元大統領の2015年の選挙戦にも関与していた。

ナイジェリア大統領の報道官は4月23日、同国政府は2007年および2015年の選挙において、ケンブリッジ・アナリティカによる不正な関与がなかったかどうか捜査を行うと発表した。

ケニア与党のジュビリー党はロイターに対し、2017年大統領選の際に「ブランディング」を目的にエスシーエル・グループを雇ったことは認めたが、具体的な業務内容については明言しなかった。

ケンブリッジ・アナリティカにもコメントを求めた応じなかった。同社は完全かつ独立した捜査の実施を理由に、自社の最高経営責任者を業務停止にしている最中だ。

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