フェイスブックはアフリカで悪用されている 政府が反体制派抑圧のために個人情報を利用
アメリカやヨーロッパに比べるとアフリカ諸国でのデータ保護に対する一般的な意識は極めて低いと専門家たちは指摘するが、これらの国でもこのような状況を心配する声が増えている。
南アフリカ共和国の野党、民主同盟党のフュムザイル・ヴァン・ダム氏は、同国では来年に予定されている選挙戦を前に有権者を巧みに操る「デジタルダークアート」が行われていると懸念の声をあげている。
ヴァン・ダム氏は3月25日付のツイートで、彼女は2016年のアメリカ大統領選挙から教訓を得て、最近のアフリカ諸国での選挙戦においてケンブリッジ・アナリティカ社のような民間企業が自社が持つデータを駆使して有権者を「操作」したとするレポートを読んでいると書いた。
「フェイスブックに別れを告げる時?」
ヴァン・ダム氏は、自国の通信監視機関も彼女と同じことをしていて欲しいと語った。
「規制はいつも技術的な進歩に遅れをとっています」と彼女は話す。
利用者のなかには、フェイスブックが収集する個人情報の量に対する懸念と、同社が提供するサービスへのアクセスを天秤にかける者もいる。
ケニアの日刊紙であるザ・スタンダード紙は先月、「フェイスブックに別れを告げる時?」というタイトルのコラムを掲載した。
同コラムの執筆者は、利用者のフェイスブック上での行動、リンクされたアプリやその他のサイトでのアクティビティーをデータとして収集できるフェイスブック社の「権限」に嫌気がさし、この2年間で何度も退会をしたと語った。
ところが「1日すら待たずにフェイスブックに戻った」と彼は付け加えた。
(マギー・フィック、アレクシス・アクワギラムによるレポート、エド・クロップリー (ヨハネスブルク) 、ジョン・ディソ (ナイロビ) 、フムブカ・グワナキララ (ダルエスサラーム) による追加レポート、エリック・オーチャード、ポール・サンドル (ロンドン) 、マギー・フィックによる執筆、カッセル・ブライアンーロウによる編集)
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