口うるさいフランス人が使う強烈な"皮肉" こんな「悪のマクシム」が生きる武器になる
マクシムというフランス語があります。「箴言」(しんげん)と訳されるこの言葉は、ルイ十四世の時代に生きた文人ラ・ロシュフーコーの著作『Reflexions ou sentences et maximes morales』が短く『Maximes』と略されたことから一般に流布するに至りました。教訓、諌めの言葉といった意味です。
世界のなかでも、口うるさいフランス人は、いまだに議会で、ジャーナリズムで、さらには会社で、あるいは家庭でも、戦いなくして敵を倒すための「エスプリのバトル」を日夜繰り返しており、マクシムは、この仮借なき戦いを勝ち抜くための武器として、今日でも重宝されています。ラ・ロシュフーコーやラ・ブリュイエール、パスカルなどのマクシムを満載した本やウェブサイトが日々、閲覧されているほどです。
私は中学生のころにマクシムに深く魅せられて以来、マクシム・コレクターとなり、現在に至るまで、マクシムの蒐集に明け暮れています。そこで、言葉を武器とせざるを得ないビジネスパーソンのみなさんに、本日は鋭い武器となるような、とっておきのマクシムを紹介しようと思い立ったわけなのです。
終わっている上司に贈りたいマクシム
まずは、物分かりの悪い、アホな上司に、思わず腹が立ってしまったあなたへ贈るマクシムです。
(ラ・ロシュフーコー)
格差社会が問題となり、世界の1%の金持ちが残りの99%の貧乏人を支配しているといわれています。才能の格差というのも同じ比率で、非凡人は1%、残りの99%は凡人です。
民主主義は、99%の凡人の考えによって決定されることが多いといえるでしょう。結果的に、「自分の能力を超えることをすべて断罪する」凡人が、99%の人の支持を得て支配者となる時代がやってくるのです。
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