新しいプレー方法でいえば、ここ数年「スクランブルゴルフ」というのも定着しつつある。特許出願はされていないようだが、こちらも初心者や女性にゴルフが楽しみやすいプレー方法になっている。
みんなでティーショットを打ち、その中でいちばん次を打つのにいいと判断したボールを選択して、その位置からみんなで打ち……を繰り返していく。曲がってしまった人や飛ばなかった人でも、いちばん飛んでいい場所にいる仲間と同じところから打てるので、林の中で苦しむこともない(全員が林の中なら苦しむが)。ゴルフの「苦痛」をある程度和らげてくれるだろう。
スクランブルゴルフは、数年前からプロツアーのプロアマ大会でも採用されている。プロが打った地点から自分も打てる。ネット上には競技会もたくさんあるので、競技としても成立している。競技会での制限や決まりなどはそちらを参照願うが、仲間内のゴルフで初心者がいたらこのプレー方法を使うことで、初心者だけが苦労せず、みんなで楽しめる可能性も高い。
今年から国内で子ども向けチーム競技も始まる
そのスクランブルゴルフを採用している「ジュニアリーグ」という子ども向けのチーム競技を、日本プロゴルフ協会(PGA)が今年から始める。米国では2011年に始まっている。チームのメンバー(12~14人程度)は背番号をつけ、ペアになって他チームのペアと対戦。3ホール(1フラッグ)ごとにスクランブル方式のマッチプレーを行い、1フラッグごとに勝てば1点、その合計点で競う。
大きな差は出ず、技術の巧拙もあまり勝敗に影響しにくいこともあって、子どもたちの「ゴルフデビュー」に向いているとされる。発足時は全米で16チーム、170人だったのが、いまは3400チーム、4万3000人に増えているということが、ゴルフの普及に一役買っていることを裏付けている。
PGAでは、日本プロゴルフ選手権開催中の5月12日に、会場の千葉・房総CC房総ゴルフ場でジュニアリーグのイベントを開催する。興味があれば、見学に行くのも可能だ。ここでは8人4ペアの2チームが9ホールで対戦するが、基本的な競技方法は同じだ。
子どもから高齢者、初心者がゴルフを楽しめるように、続けられるようにと、いろいろなプレー方法が出てきている。これも、ゴルフ界の「危機感」の表れといえるのだろう。ゴルフをやっている人が、子どもや孫、友人や同僚で新しい人をこうしたプレー方法で誘ってみると、これからの自分のゴルフに仲間を増やせるかもしれない。
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