GWに都内から出ない人に教えたい「遊ぶ知恵」 意外と知らない、おカネを使わず遊ぶ技術

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もちろん、鉄道会社のフリーきっぷや1日乗車券も忘れてはいけない。東京メトロ・都営地下鉄の共通1日乗車券は大人900円、子ども450円。東京メトロ24時間券は大人600円、子ども300円。しかし、これらのオトク度判定はなかなか難しい。東京は他の地方都市に比べ、地下鉄の運賃は比較的安いからだ。

たとえば、東京駅から銀座に行き、そのあと日比谷まで乗り(筆者なら歩くかもしれないが)、そのあと六本木にでも行くとする。ここまでで170円×3回で510円(IC495円)になる。この後、恵比寿に移動して食事でもすれば680円(IC660円)になり、なんとか元は取れた計算になる。

しかし、もし六本木から新宿に向かうとなると、今度は都営大江戸線を利用するので、730円(IC711円)となり、東京メトロ・都営地下鉄の共通1日乗車券だと足が出てしまう。何度も地下鉄を乗り降りするスケジュールの日に絞って利用したほうがいいかもしれない。

さらにJR線の都区内区間も含んだ東京フリーきっぷは大人1590円と結構いいお値段だ。地方在住の友人からたびたびこう言われるのだが、東京もんはとにかくよく歩くそうだ。下手すると地下鉄一駅くらいは歩いている。1日乗車券を買った日はなるべく歩かず、まめに乗り降りしたほうがトクというわけだ。

なお、これらのフリー乗車券を提示すると、都内施設の割引や1品サービスなどの特典が受けられるので、その内容をまとめた特典ガイドブック「ちかとく」を駅構内などで入手しておくことをお勧めする。

みどりの日には無料開放の施設がたくさん

1日観光して回ると、ひと休みしたくなるものだ。もし、カフェに入るなら、2杯目が割安になるチェーンを選ぶといい。サンマルクカフェは、最初にコーヒーを購入したレシートを提示すれば、当日同店舗ならブレンドやカフェラテなど対象のドリンクが半額になる。

こうした2杯目割引サービスはスターバックス、タリーズ、カフェ・ド・クリエなど他のチェーンでも実施しているが、ほとんどが当日・同店限りが対象なのに対し、スタバは同日だったら他店でも適用されるので、次の休憩にもスタバを選ぶのがトク。

さらに、ミスタードーナツはブレンドコーヒーもカフェオレもおかわり自由(実施していない店舗あり)。ゆっくり休みたいならミスドを探せというところだろうか。

最後にGW情報としてだが、みどりの日(5月4日)には無料開放される施設がかなりある。上野動物園、多摩動物公園、葛西臨海水族園、井の頭自然文化園、夢の島熱帯植物館、新宿御苑、六義園、旧岩崎邸庭園(一部外観工事中)、旧古河庭園などが対象。

ただでさえ人出が多い時期なので、かなりの混雑は覚悟しなければならないが、無料好きならトライしてはどうだろうか。

旅慣れた訪日外国人はとにかく節約できるものは節約し、目いっぱい東京観光を楽しんでいると聞く。われわれも彼らに負けずに無料や割引サービスをしっかり利用して、おカネは減らさず、思い出をたっぷり増やす休日を過ごそうではないか。

松崎 のり子 消費経済ジャーナリスト

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まつざき のりこ / Noriko Matsuzaki

20年以上にわたり『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『マネープラス』などのマネー記事を取材・編集。家電は買ったことがなく(すべて誕生日にプレゼントしてもらう)、食卓はつねに白いものメイン(モヤシ、ちくわなど)。「貯めるのが好きなわけではない、使うのが嫌いなだけ」というモットーも手伝い、5年間で1000万円の貯蓄をラクラク達成。「節約愛好家 激★やす子」のペンネームで節約アイデアも研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)、『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。
【消費経済リサーチルーム】

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