「日本郵政の手当廃止」が示す"正社員"の未来

「同一労働同一賃金」で既得権にメスが入った

格差是正の方針をめぐって大きな反響を呼んでいます(撮影:今井康一)

安倍晋三政権が働き方改革の一環として推し進めてきた「同一労働同一賃金」政策。これは、正社員と非正規社員の処遇について、業務内容などを勘案して不合理なものは是正すべきとする考え方です。同一労働同一賃金の狙いは、処遇の低い非正規社員について改善を行うことにより、国内消費を増大させ、景気循環させるという点にありました。

正社員の処遇を下げ格差を是正する方針を打ち出した

このテーマに関連して、先週、大きな反響を呼んだニュースがありました。

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それは、日本郵政が正社員の住宅手当などを廃止し、非正規社員との待遇格差を是正する方針を打ち出したというものです。日本郵政が、このような方針を打ち出したことには理由があります。東京地裁と大阪地裁、二つの裁判所で、契約社員の処遇(一部手当)について正社員との差が違法である。という判断が下されていたのです。そこで、違法状態を解消するべく、早急な待遇差の是正に動いていました。

待遇差の解消方法としては、政策の狙いどおり、①「非正規雇用の処遇を上げる」という方策が思いつくところですが、今回は②「正社員の処遇を下げる」という方策を採ったことで、大きな話題となりました。しかし、このニュースは単に「処遇を低い方に合わせるなんてけしからん。法の趣旨に反する」という単純な話ではありません。労働法的側面から、もう少し深く考察してみると、違った視点が浮かび上がってきます。

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