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5年後、ジャーナリストは食えますか? 【キャリア相談 特別編】 第2回

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  • 塩野 誠 経営共創基盤(IGPI)共同経営者/マネージングディレクター JBIC IG Partners 代表取締役 CIO
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佐々木:「ニューヨークタイムズ」なんかはリベラルの思想があって、記者はリベラルに近い人ばっかり集まっていますが、その枠の中でスター記者もいて、いろんな意見もいっぱい出ている。そういうイメージでしょうか。

塩野:そうですね。

佐々木:では米国的な新聞になっていくのですね。米国の新聞って、ちょっと雑誌っぽい気がするのです、日本で言うと。

塩野:米国と日本の新聞は部数が全然違います。日本の新聞はあまりに部数が多い。

それとローカル性の違いもあるでしょう。たとえば米国はローカルメディアが強いと言いますが、米国にはパスポートを持っていないローカルな人がいっぱいいるわけです。ニューヨークのウォールストリートで起きているニュースより、自分が住む町で起きているニュースのほうがウケる。そういうローカル性の違いがものすごくあります。

佐々木:マーケットがあまりにも違いますよね。

塩野:それこそスペイン語系の人たちのメディアもあるぐらい多様性があるので、そこで「われわれ」と言うときは、米国に対する愛国心をパッケージするぐらいしかない。

もし大新聞の経営者だったら

佐々木:たとえば塩野さんが日本の大新聞の経営者だったら、どういう戦略を取られますか。

塩野:そうですね。これはただのアイデアですが、LVMH戦略を取るのもいいと思います(編集部注:LVMH……モエヘネシー・ルイヴィトン。高級ブランドの世界最大手。グループ傘下に60以上のブランドを抱える)。

つまり、ホールディングス(持ち株会社)があって、アパレルブランドがあって、時計やジュエリー、香水や化粧品もあって、お酒のブランドもある。それぞれが巨大なホールディングスをみているけれども、打ち出し方は全然違う。

これからはイノベーションを起こすためにも、組織を小さくするしかない。だとしたらイデオロギーごとにメディア、ブランドを分けていく方向になるでしょうね。

やっぱり新聞社は組織が巨大すぎるので、ちょっと軽重問わずイデオロギーのパッケージングを変えて、ホールディングスの下に置くのがいいと思います。

佐々木:ベンチャーを買ったりしてもいいわけですよね。

塩野:ええ。最後にジャーナリズム倫理さえ担保できれば。

佐々木:いろんなチャレンジができるような柔軟性や機動性を持たせる対策が必要ですね。

塩野:たとえ同じ人がやっていても、ブランド名を変えるとか。

佐々木:そういうことを試したメディア企業は、あまりありません。

塩野:あまりないですね。

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【もし塩野さんが、新聞記者だったら】

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