そのヒントが昨年の東京モーターショーで発表された「ヴィジヴ・パフォーマンスコンセプト」、今年のジュネーブショーで発表された「ヴィジヴ・ツアラーコンセプト」と呼ばれる2台のコンセプトカーだ。ちなみにヴィジヴ(VIZIV)はスバルの未来像を表現するモデルに冠されるネーミングで、「Vision for Innovation(革新のための未来像)」という意味を表す造語だ。
自動車業界では、ヴィジヴ・パフォーマンスコンセプトは次期WRX、ヴィジヴ・ツアラーコンセプトは次期レヴォーグのスタイルを先取りしたモデルとささやかれているが、はたしてそうか。
ヴィジヴ・パフォーマンスコンセプトのエクステリアはアグレッシブなフロント周り、ボンネットのエアスクープ、筋肉質なフェンダーや大胆な形状のホイールアーチ、そしてクーペのようなルーフラインと、セダンボディながら攻めたスタイルが特徴である。
一方、ヴィジヴ・ツアラーコンセプトは全体的なイメージはヴィジヴ・パフォーマンスコンセプトのワゴン版だが、バンパー周りは開口部を抑えたデザイン、ボンネットのエアスクープも控えめ。リアセクションはオリジナルで、延長されたルーフに角度が寝かされたピラー、フェンダーからリアゲートまでギュッと絞られたボリューム感のある造形に仕上げられ、スポーティさとセクシーさを兼ね備えたデザインだ。
クレイモデルで作成したヴィジヴ・ツアラーコンセプト
ちなみに、筆者はどちらのモデルも実際に見ているが、ヴィジヴ・パフォーマンスコンセプトは全体的な雰囲気がパキパキっとしたソリッドで機械的な印象だったが、ヴィジヴ・ツアラーコンセプトは共通する部分は多いものの、どこか柔らかさを感じた。その印象をスバルデザインのキーマン・石井守氏に話すとこう答えてくれた。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら