反抗期の子に悩む親が知らない「最後の手段」 転がり、泣き叫ぶ小5の息子に疲弊する母

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ではその不正解とは何か? それは、「今やっている方法」です。

今現在の方法が間違っていないのであれば、そのままやるといいでしょう。しかし、うまくいかないのに、なぜか続けてしまうという摩訶不思議。

では、伊藤さんの「逃げ出さない、壁に向き合うことを理解させるにはどうすればいいか」というご質問にズバリとお答えしましょう。

「それはできません」

これが回答です。つまり、「そのようにすることはできないので諦めてください」という意味です。「え?」と思われることでしょう。もう一度言います。「諦めてください。逃げ出さない、壁に向き合う子にすることを一切諦めるといいでしょう」

「なんということを言うのだ!」と思われるかもしれません。しかし、それが解決方法なのです。

親の感情の問題が解決しないと何も変わらない

お気づきになっているかもしれませんが、今、直面している問題というのは、お子さんの問題ではなく、親の問題なのです。親の感情の問題なのです。親が自分の感情をコントロールできないために発生している問題なのです。目の前の子どもの状態を見て、「カッ」ときて、あれこれ言ってみたり、あれこれ手をだしてみたりするのです。

この感情の問題が解決しないと、現状は何も変わりません。「落ち着いてお子さんの気持ちになってください」とか「もっと子どもに寄り添ってあげてください」というレベルのアドバイスでは、解決しないのです。感情の問題というのは、そう簡単に解決できません。

ではどうすればいいでしょうか。それが「諦める」なのです。一切、子どもに「こうなってもらいたい」という期待を捨てましょう。「期待」と「絶望」はセットでやってくるのです。ですから今のケースでいうと、粘り強い子になってもらいたい、チャレンジする子になってもらいたい、きちんとした子になってもらいたいという「期待」を捨てるのです。

現在の伊藤さんが置かれている親子関係はかなり深刻な状態であるため、このようなアドバイスをしています。そうでなければ「諦める」という言葉は使いません。しかし、伊藤さんのような状況には、「諦める」は効果てきめんなのです。

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