反抗期の子に悩む親が知らない「最後の手段」 転がり、泣き叫ぶ小5の息子に疲弊する母

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「諦める」とどうなると思いますか。もっとひどいことになると思われるかもしれませんが、そうはなりません。逆の現象が起こり始めます。

実は、こうしたケースをそれこそ数多くみてきました。親が何とかして子どもを勉強に向かわせたい、不登校で早く学校に行ってもらいたい、宿題をきちんとやる子になってもらいたい、と親が強く思えば思うほど、それとは逆の現象が起こるというものです。

笑い話のようですが、実話で次のようなことがありました。

押し付けると反発し、引くと寄ってくる

毎日毎日子どもに勉強することを強制し、やっているかどうか管理しているママさんがいました。そのママさんの口癖は「この子は言わないとやらないので、私が管理しないといけないのです」と。

やがて、子どもが大きくなり中学生になって思春期・反抗期に入りました。すると、親の強制に反発していきます。それでもそのママさん、“頑張り”ました。そして頑張れば頑張るほどお互いつらくなっていきます。そのうち親も疲れ果てて、子どもを自分の枠に入れることを諦めたのです。すると、子どもは自主的にやるようになっていったのです。不思議ですよね。押し付けると反発するし、引くと寄ってくる。人間関係も物理学の力学の法則と同じようなことが起こります。

もしどうしても「諦めることができない」というのであれば、今後もこの“格闘”がずっと続くことを覚悟するしかありません。

でも、少しでも「諦める」ことができるなら、ぜひ試してみてください。もちろんやるからには、本気で諦めなければなりません。表面的に諦めているだけなら、すぐに元に戻ってしまいますから。

ただし、この「諦める」というのは、親が今子どもにかけている過剰な期待を諦めるのであって、子育てを諦めるとは異なります。そこは間違えないようにしましょう。

日常は子どもと楽しく会話をして、信頼関係を作ってください。子どもの変化に驚くことになるでしょう。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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