「引っ越し難民」にならないために打つべき手 最悪のピークは、3月24日から4月8日だ

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この春は引っ越し難民が続出すると言われている(写真:Graphs / PIXTA)

”引っ越し難民”という言葉を頻繁に聞くようになった。引っ越ししたくても事業者が見つからず、困っている人たちが増えているからだ。

例年のことだが、3月中旬から4月上旬の1カ月弱は引っ越しのピーク。年間の引っ越し件数の約3分の1がこの期間に集中する。その年の曜日の配列によって多少異なるが、全日本トラック協会では、今年は「3月17日から4月8日」の混雑を予想しており、中でも「3月24日から4月8日」の混雑がひどくなる、と見込んでいる。

この時期に引っ越しが集中するのは例年のことなのに、なぜ今年は引っ越しパニックが起きているのだろうか。基本的には、ドライバーや作業員の確保が難しいからにほかならない。

かつては1日4~5件をこなしていた

厚生労働省によると、今年1月の自動車運転者(パート含む)の有効求人倍率は、3.03倍。これにはトラック以外の自動車運転者も含まれているが、全業種の有効求人倍率が1.59倍なので2倍近い。

引っ越しドライバーの不足は、宅配便のドライバーに転職した影響もあるという話もあるが、それはごく一部の事業者にすぎないようだ。業界全体でみると、そのような動きは少ない。ドライバー不足は運送業界全体の一般的なドライバー不足に起因している。

また、引っ越しには作業員も必要になるが、作業員の確保も難しくなっている。引っ越しは短期集中型なので、非正規雇用として、作業員を確保しなければならない。業界関係者の中には「日雇い派遣が禁止された影響も大きい」と指摘する人もいる。必然的に人件費高騰が見積金額にも反映し、「1人日給2万円、あるいはエリアや曜日によっては、それ以上」という見積書もあるという。

さらに拍車をかけているのが、業界特有の構造だ。引っ越し事業者を大別すると、①大手専業者、②中小兼業者、③大手で兼業者だが引っ越し部門だけで大手専業者に匹敵する事業者、④繁忙期だけの下請け事業者になる。

このうち大手専業者はここ数年、コンプライアンス(法令遵守)に力を入れるようになってきた。専業者にとっては春の1カ月の繁忙期が年間の業績を左右する稼ぎ時。そこで作業クルーはかつて、ピーク時の土日では1日4~5件の作業をこなしていた。一定の担当エリア内で転出の梱包や転入の開梱などを行う作業だ。が、人員確保難に加え、長時間労働是正などの行政指導が厳しくなったため、コンプライアンス重視で、その件数を絞らなければならなくなったのである。

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