ヤマト「採算悪い1000社と強気交渉」の中身

引き受ける荷物の総量を減らす交渉も実施

ヤマトホールディングスの山内雅喜社長は宅配ドライバーの労働環境の改善を最優先事項に挙げた(撮影:大澤誠)

ヤマトホールディングスは4月28日、2017年3月期の決算発表に合わせ、最重要課題としてきた宅配事業の労働環境、ラストワンマイルの効率化、価格戦略の方向性について記者会見を開いた。

会見内容は労働時間管理の徹底や再配達の受付時間の見直し、宅配便の運賃値上げなど、先行して報道されてきた事柄が中心で、大きなサプライズはなかった。半数以上の社員に未払い残業代が発覚し、190億円に上る一時金支給で大幅な下方修正となった、4月18日の会見に比べ、あっさりとしたものだった。

労働時間の基準を明確に

ヤマトホールディングスの山内雅喜社長は「人員体制とラストワンマイル体制を整備し、今後の成長に向け、強い経営基盤を確立したい」と述べた。労働環境の改善を最優先事項と位置づけ、今期はその体制作りに当てる。

労働管理の改善では未払い残業代への反省から、4月16日までに営業所に専用端末を導入、入退館時をベースに就業時間の管理を行うように変更した。それまでは宅配ドライバーそれぞれが所持する端末や、タイムカードによる記録など基準がさまざまだった。労働時間の基準を明確にし、端末の導入で一括管理できるようした。

3月の春闘で労働組合と妥結した内容も改めて示された。4月24日から宅配便の当日再配達の受付時間を20時から19時へ1時間繰り上げ、夜間に配達が集中するのを抑制する。6月19日からは「時間帯お届けサービス」で、「20~21時」の枠を「19~20時」の2時間枠に変更、さらに昼休憩をとりやすくするため「12~14時」の枠を廃止する。

次ページ宅配ドライバーの負担軽減策は?
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 逆境からの人々
  • 西村直人の乗り物見聞録
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 仲人はミタ-婚活現場からのリアルボイス-
トレンドライブラリーAD
人気の動画
スバリスト、トヨタ購入者とまったく異なる嗜好
スバリスト、トヨタ購入者とまったく異なる嗜好
築40年超「老朽マンション」丸ごと建て替えの大問題
築40年超「老朽マンション」丸ごと建て替えの大問題
「料理が突然、上手になる」たった1つの簡単秘訣
「料理が突然、上手になる」たった1つの簡単秘訣
実家が迷惑施設化「7戸に1戸空き家」日本の大問題
実家が迷惑施設化「7戸に1戸空き家」日本の大問題
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
持たざる国・日本に大激震<br>エネルギー危機が来る

脱炭素の移行期に化石燃料の争奪戦が勃発。天然ガスの価格は歴史的な急騰を記録しました。余波はサプライチェーンの混乱から世界経済の後退懸念、原発待望論まで広がります。資源小国の日本が生き残る道はあるのでしょうか。

東洋経済education×ICT