「シャンプーの使いすぎ」が招く薄毛のリスク 正しくは1円玉ぐらいの量!
そもそも薄毛はなぜ起こる?
毛髪の生成サイクルというのは、性ホルモンに依存しているもの。それゆえ女性の場合、性ホルモンであるエストロゲンが減少してくる35歳くらいから薄毛がゆっくり始まり、45歳ぐらいでその症状が大きくなります。ただし、「加齢のせいにする前に、日頃の頭皮ケアを改善すべき」とオバジクリニック トウキョウ総院長の野本真由美先生は言います。
「頭がすごくかゆいときは抜け毛も多い気がする、と感じたことのある方は多いと思うのですが、その通りで、頭皮に炎症が起きていると髪の毛が抜けてしまうんです。だから毛染めを頻繁におこなっている方は、残念ながら薄毛になる可能性があります。やっかいなのは、今の毛染め剤は非常に優秀で、ハッキリかぶれるとかかゆくなる、といった症状が起きにくいこと。でもかぶれてはいなくても、あれだけ刺激の強いものを頻繁につけていれば、ほとんどの頭皮は弱い慢性炎症を起こしていると言っていいでしょう。そして、その慢性炎症こそが老化そのものなんです」
日常的に慢性炎症が起こる大きな要因に、「つけ過ぎ」「取りすぎ」「こすり過ぎ」、そして「日に当たり過ぎ」にあります。が、日本女性の場合、日に当たり過ぎているという人は多くありません。それゆえ薄毛が進んでいる人は、「つけ過ぎ」「取り過ぎ」「こすり過ぎ」の可能性が高い、と野本先生は指摘します。ではその「こすり過ぎ」「つけ過ぎ」「取り過ぎ」の原因になっているものは何かというと、それが「シャンプーの使い方の間違い」なんだそう。
「実はシャンプーをたくさんつけているだけで薄毛になるんです。皆さん、髪を洗うとき、大抵ポンプを2、3回押しているのではないかと思います。そうして手に取ったたっぷりのシャンプーを、4、5回揉んだだけで髪につけて洗っているのではないでしょうか。以前に、シャンプーに青い色素をつけてどれくらい洗い残りがあるか調べたのですが、充分に泡立てないまま髪につけて洗った場合、頭皮も髪も、洗い残りがものすごくたくさんあったのですよ」