カーリング娘の会話術がこんなにも深い理由 カワイイ「そだねー」だけじゃない信頼と結果
平昌五輪が2月25日に幕を閉じてから、はや1週間あまり。メダリストたちは次の目標に向けて歩み出していますが、テレビ番組出演などで、いまだ話題を振りまいているのは、女子カーリング日本代表ロコ・ソラーレ(LS北見)の5人。
競技中の「そだねー」をはじめとする北海道なまり、ハーフタイムで見せるピクニック風の食事風景「もぐもぐタイム」などで人気を集め、「日本カーリング界初のメダル」という結果を出したことで、一躍時の人となりました。
彼女たちの会話を聞いて、「女子会みたいでかわいい」「癒やされる」という声をよく聞きましたが……いえいえ、それだけではありません。LS北見メンバーの会話は、会社や学校などのグループ活動に信頼と結果をもたらす効果的なコミュニケーションなのです。
「そだねー」が言えないビジネスパーソン
彼女たちが人気者になった理由の1つは、にじみ出るような感じの良さ。チーム創設者の本橋麻里さんが掲げたスローガン「キープスマイル、ステイポジティブ」がこれを醸し出しているのでしょう。そのスローガンが、試合中に交わすすべての会話に浸透しているのです。
スマイルをキープするためには、まずポジティブなメンタルを保つことが必要。その点、彼女たちが発する言葉は、「OK!」「ナイス!」「うん」「そだねー」などのポジティブワードで占められています。
たとえば、吉田知那美さんが「〇〇のほうがいいよー」と言ったら、藤澤五月さん、鈴木夕湖さん、吉田夕梨花さんが瞬時に「OK!」「うん」「OK!」と反応。また、藤澤さんが「こっちいってみる?」と尋ねたら、知那美さんが「そだねー」、鈴木さんが「とりあえずやってみよー」、夕梨花さんが「OK!」と返したシーンもありました。全員がいかなるときもポジティブワードを発することでチームに笑顔をもたらし、難しい局面でも実力を発揮しやすいリラックスした状態をつくり出しているのです。
今やLS北見の代名詞になった「そだねー」を丁寧に言うと、「そうですね」。もっと丁寧に言うと、「おっしゃるとおりですね」。つまり、同意・賛同の言葉だけに、メンバー間で「そだねー」が飛び交うほど、安心感を与え合い、一体感が生まれるのです。
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