1ドル=105円台、2日の日経平均は542円安 年初来安値の2万0950円を割る可能性も?
[東京 2日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、大幅に3日続落した。トランプ米大統領が鉄鋼輸入品とアルミニウム製品に関税を課す方針を来週発表すると表明したことを受け、米国株市場でダウ、ナスダックが大幅下落した流れを引き継いだ。為替も円高気味に推移し、相場の重しとなった。
外為市場では円高が進行し、日本株は朝方から幅広く売りが先行。米国が保護貿易主義の姿勢を強めれば世界景気にも悪影響が及ぶとの警戒感が広がり、売り一巡後も前場の押し目買いは限定的で、安値もみ合いが続いた。後場にはじりじりと下げ幅を縮めた。朝方安く始まった任天堂<7974.T>がプラス圏に浮上。「個別株でいったん底打ち感が出ているかもしれない」(国内証券)との見方も聞かれた。
もっとも、大引けにかけて、あらためて売り直される場面があった。日銀の黒田東彦総裁の「2019年ごろに物価目標達成なら出口検討」とする発言が伝わり、嫌気された。為替でドル/円が105円台後半に下落したことも重しになった。
市場では「来週にかけて、各地で重要な経済指標の発表や政策イベントを控えている。週末にはメジャーSQ(特別清算指数)算出もあるため、荒っぽい動きが予想される。年初来安値2万0950円15銭を割るような押し目を作るかもしれない」(証券ジャパンの調査情報部長、大谷正之氏)と、引き続き警戒する声が聞かれた。
TOPIXは1.83%安。東証1部の売買代金は3兆0235億円。東証33業種全てが下落。精密機器、鉄鋼、ゴム製品、輸送用機器などの下げが大きかった。日経平均ボラティリティ―指数<.JNIV>は一時28ポイント台後半まで上昇し、取引時間中としては2月14日以来の高水準を付けた。
個別株では、巴工業<6309.T>がしっかり。2017年11月─18年1月期の連結純損益が前年同期の赤字から黒字に転換したことが好感された。収益性の良い部品・修理の他、機械、装置・工事の全ての区分で増収となったほか、経常利益段階では為替差損が減少した。
一方、伊藤園<2593.T>が売られた。2018年4月期の利益予想について、従来の増益予想を一転、減益予想に下方修正したことが嫌気された。全国的な低温と大雪など天候不順による販売不振や、円高進行による外貨建資産の評価損計上、米税制改革を踏まえた法人税などの追加計上を織り込んだ。
東証1部の騰落数は、値上がり237銘柄に対し、値下がりが1791銘柄、変わらずが41銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 21181.64 -542.83
寄り付き 21339.98
安値/高値 21088.96─21366.09
TOPIX<.TOPX>
終値 1708.34-31.86
寄り付き 1711.46
安値/高値 1700.65─1714.78
東証出来高(万株) 160100
東証売買代金(億円) 30235.39
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