スマホ中毒から脱するにはどうしたらいいか アップルも真剣に考え始めた?

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こうした依存症を防ぐ試みは、ユーザーが押しつけがましいと感じる危険もある。しかし、だからこそアップルが力を発揮できるとも言える。依存性の低いスマホの開発には、インターフェイスのデザインの問題が大きく絡んでくるが、それこそアップルの得意分野だからだ。

また、アップルはマーケティングが得意な企業でもある。だから、人々がiPhoneやiPadの電源を切ってそれらからしばらく離れるような、イメージ的な広告をたくさん作れるのではないかと思う。すでに、同社のアップルウォッチのマーケティングでは、電話を手元に置かないで済むことを自慢している。

キャンペーンで、もっと意識的にテクノロジーを利用すれば効果が生じると訴える。それをうまく行えばキャンペーンは利己的なものには映らず、反対に、アップルの最も優れた部分が見えるものになるだろう。つまり、冷たく非人間的なこともある業界の中で、人間らしさに気を配る企業として見られるのである。

実際に対策を準備中

「テクノロジーとどうやって付き合うかは、今後半世紀の文化的な課題となるだろう」と、ジェームズ・スタイアーは言う。スタイアーは、子どもがメディアにどう影響されるかを研究する非営利団体、コモンセンス・メディアのCEOだ。

スタイアーは、アップルの関与について機は熟しているという。「これは誰もが気にかけている問題だ。共和党員でも民主党員でも、リベラル派でも保守派でも、サンフランシスコの住民でもミシシッピ州ビロクシの住民でも。なぜなら、人間の関心を奪い合う軍拡競争に、自分の子どもが巻き込まれていることが皆わかっているからだ」。

アップルが1月に発表した文書では、同社は「自社の製品がどう使われ、ユーザーやその周囲の人々にどう影響を与えているかについて」深く関心を寄せているとした。そして、依存症に対応するいくつかの機能を準備中だと述べた。

アップルは今後の製品についてはめったに語らず、私が電話で質問した時も具体的な話をしなかった。同社が壮大なものを準備していることを期待しよう。

(執筆:Farhad Manjoo、翻訳:東方雅美)

© 2018 New York Times News Service

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