日本経済の本格復活は、2017年

安倍内閣が進める「3点セット」で、日本は甦る

アメリカがその先に考えているのは、軍事上の日米の協力関係をASEAN諸国やオーストラリア、インドにも広げ、地域全体で一致協力して中国の軍事的な脅威を封じ込めることにあります。

すでにアメリカとオーストラリアは軍事上の協力関係を強化させていますが、このまま中国の傍若無人な行動が改まらなければ、将来的にはアメリカとASEAN諸国、アメリカとインドのそれぞれが軍事的に連携する可能性が高まってくるでしょう。そうなれば、アメリカを唯一の結節点として、日本、ASEAN諸国、オーストラリア、インドによる対中国包囲網がまとまり、アメリカがもくろんでいるアジア・太平洋地域の安全保障体制は完成することもありえるのです。

アメリカから、もっと安いエネルギーを調達できる

次に、2点目の「エネルギー安全保障」についてですが、アメリカは日本と軍事上の安全保障だけではなく、エネルギーの安全保障でも深く結び付く必要があると考えています。

アメリカの天然ガス価格は、日本が原油相場に連動する方式で液化天然ガスを調達する価格の4分の1から5分の1程度まで下がっています。天然ガス価格が安ければ原油価格にも下落圧力が働くので、アメリカ産のWTI原油の相場も、アジア市場の指標である中東産ドバイ原油よりも安い状況にあります。日本はアメリカや欧州と比べて、高い天然ガスと高い原油をアジア諸国や中東産油国などから買わされているのです。

福島の原発事故以降、日本で液化天然ガスの需要が急激に増加したために、足元を見られた日本は、液化天然ガスをボッタクリとも言える高値でアジアや中東などから調達する必要性に迫られています。これは、日本が巨額の貿易赤字に陥る原因のひとつにもなっており、日本から海外へ国民の所得が流出していることを意味しています。その額は、2011年には17.3兆円、2012年には18.5兆円と2年連続で過去最大を更新しています。

このような日本の窮状を救おうとアメリカの議会では、アメリカの液化天然ガス輸出により日本を何とか支えようという考えを持つ議員の指示により、米エネルギー省は日本へのシェールガスの輸出解禁を5月に決定しました。

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