消費増税の決定間際に確認したTANKAN

大企業の業況判断はリーマンショック後で最高の水準に

紆余曲折はあったが、予定通りの14年4月の消費増税を決断

安倍首相にとってそれは心強い結果だったはずだ。消費増税を決めるうえで、最終確認をする経済指標として位置づけていた日本銀行の短観(全国企業短期経済観測調査)。1日に発表された短観(9月調査)は、大企業・製造業の業況判断がプラス12と、6月調査のプラス4から大幅に上昇した。3四半期連続の改善となり、2007年12月のプラス19以来の水準で、08年9月のリーマンショック以後ではもっとも高い。

 全規模全産業ベースでもプラス2と07年12月以来のプラスに転じた。大企業では28業種中、19業種の業況判断が改善し、中小企業でも28業種中、20業種が改善方向となるなど、おしなべて業況判断が改善している(業況判断DIは、「良い」「さほど良くない」「悪い」という選択肢の中から企業に回答してもらい、「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いたもの)。

 年4回公表される日銀短観だが、このタイミングで安倍首相が最終確認する指標としは、もっともふさわしい指標だろう。みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「企業活動の実態を調査したもので、データ量が多く、時系列の蓄積も豊富。統計の”王様”といってもいい」と話す。現在の短観は1974年から始まり、今回の9月調査で158回目。海外でも”TANKAN”として知られている。

次ページ日銀短観は何がスゴイ?
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • おとなたちには、わからない
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ついに上場廃止、大塚家具の末路
ついに上場廃止、大塚家具の末路
日本初、「工場を持たない」EVメーカー誕生の衝撃
日本初、「工場を持たない」EVメーカー誕生の衝撃
男性も入れる?新業態『ワークマン女子』の中身
男性も入れる?新業態『ワークマン女子』の中身
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
2050年の中国<br>世界の覇者か、落日の老大国か

米国と並ぶ超大国を目指す中国。しかし中国の少子高齢化はこれまでの想定を超える速さで進行しています。日本は激変する超大国とどう付き合うべきか。エマニュエル・トッド、ジャック・アタリ、大前研一ら世界の賢人10人が中国の将来を大胆予測。

東洋経済education×ICT