「自分にしかできない仕事」を確立する心得

はあちゅう×田中里奈「実験し続けたい」

はあちゅう/ブロガー・作家。1986年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。在学中に友人と企画した期間限定ブログが1日47万PVを記録し、ブログ本を出版。卒業旅行は企業からスポンサーを募り、タダで世界一周を敢行した。卒業後は、電通のコピーライター、トレンダーズを経てフリーに。「ネット時代の新たな作家」をスローガンに、ネットと紙を中心に媒体を横断した発信を続ける。2017年には初の小説集『通りすがりのあなた』を出版。月額課金制個人マガジン「月刊はあちゅう」が好評。ツイッター・インスタグラム:@ha_chu

はあちゅう:旅を重ねていくなかで、変わったことはありました?

里奈:自分の心の声を聞く練習をし始めて、それが少しずつできるようになったのが、大きな変化だったかな。昔は頭で考えたことを優先して、旅の計画も綿密に立てるタイプで、予定をこなすことで精いっぱいになって、自分が心で感じていることを置いてきぼりにしていたと思います。

そんな私が飛行機に乗ってから、「この旅で、私は何をしたい? どんな旅にしたい?」と自分に問いかけるようになりました。仕事をしてもいいし、絶景を見てもいいし、そのときどきの心が真に求めることに素直に動くようになった。それを1~2年やっているうちに、日常生活でも自分の心が欲すること、欲さないことの判別がつくようになりました。

はあちゅう:本を読むと、「心の声を聞きましょう」とか書いてあることが多いですが、自分の心の声を聞くのって本当はすごく難しいですよね。心が求めること、求めないことで言うと、20代のときは「あまり気が進まないけど、この番組には出ておいたほうがいいかな」みたいな、頭と心がバラバラの状態で動いていたことはあったなぁと思い出します。

30代になってからは、自分の心に素直に行動できるようになったと思います。個人的には20代から30代への過渡期で、大きな変化があったなって感じています。30代を迎えた現時点で、里奈さんが描いてる「田中里奈・完成形」とは?

「理想の状態」は明確に決めても、決めなくてもいい

里奈:あえて、がっちり決めないようにしています。30年生きてきて、明確に決めすぎるのは、私には合わないって気づきましたから。先生になろうと決めて20年近く過ごしてきたから、夢を断念したあと、どうしても自分を責めずにはいられない時期があって。自分の人生は自分がいちばん応援してあげないといけないとわかっていても、それができませんでした。

一方で、決めないでいると、心が軽い状態になるので、そのときどきの自分に合う物事をかろやかに選び取っていける気がしていました。

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