米国株は「リーマン以降の重要な節目」にある

日本株も「2018年最初の大事な時期」を迎えた

ただ、アベノミクス相場での主要な安値から高値までの上昇期間のリズムでみると、2016年6月安値からの上昇期間の長さが、過去の上昇期間を超えるまでに成熟しており、上昇の勢いが、そろそろなくなっていくリスクがあることを認識しておいた方がいいかもしれません。

それに加え、12カ月移動平均線からの「上方かい離率」が16.5%(23日現在)と、昨年16連騰したあとに付けた同11月の高値時のそれ(13.7%)を上回る水準まで上昇しており、短期的な過熱感も強い状態にあります。決算のイベントといい、チャート分析上でも強弱材料が入り混じっており、今年の最初の正念場を迎えようとしています。

円高なら、外国人投資家はリスクを取りやすい状況に

それでも、株式の需給面は良好です。たとえもし、数カ月程度の短期的な調整はあっても、だらだらと年間を通じて下げが続く状況にはならないと思います。理由は、足元のドル安円高含みが続けば、日本株のドルベースの評価が上昇し、売買の大半を占める海外投資家にとっては、実はリスクをとりやすくなるからです。

一方、個人が手がける信用取引に関してもコメントすると、投資家の損益状況を表したものに「信用評価損益率」があります。評価損益を信用買い残高で割って求めるもので、数値が低下するほど評価損益が悪化、上昇は改善を示します。これはプラスになることはまれで、マイナスを示すことが多いのが特徴です。

過去をみると、評価損益率が-15%~-20%以上になると日経平均株価は底打ちする傾向があります。一方、2014年以降、概ね-5%~-6%程度まで改善すると株価は頭打ちとなってきました。アベノミクス相場の初期には、プラス水準まで改善したこともあります。

直近発表の1月12日現在でみると、-3.6%まで改善しています。経験則ではまもなく頭打ちに近いといえますが、逆に見方を変えると、-5%~-6%よりも改善したのだから、当面は株価上昇とともにもう少し改善基調が続くとみることもできます。株価上昇で個人は含み損が減っているし、一部は利益を出せる状況になっています。利益の再投資で資金の回転がよくなり、特に個人投資家好みの小型株にとっては、今後追い風になっていくのではないでしょうか。さらに、仮想通貨に投資して怖くなった短期資金も、一部はボラティリティ(変動率)を求めるために流れ込み、今年の小型株市場は次第に取引に厚みが増す展開が予想されます。

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