米国株は「リーマン以降の重要な節目」にある 日本株も「2018年最初の大事な時期」を迎えた
ですから、もし、長期金利が3%を一時上回るような上昇があったとしても、それはスピードの問題であって、緩やかに上昇する程度なら、株価はそれを織り込みながら落ち着いた動きになることが予想されます。
ただより長期で見ると、長期金利の動きは、明らかに変わった可能性が高いと思います。この先、需給に偏重をきたし、コントロールできないぐらいジリ高基調が続くようだと、減税による企業業績以外のところでは、自動車や住宅ローン金利の上昇などを通じて景気には悪影響です。株価は景気に3カ月~半年程度先行する傾向が強いといわれます。
いまや、青天井で上昇を続けるダウ平均の終焉がいつになるかは想定しづらいですが、やはり、そのきっかけとなる骨太の材料は、景気の勢いの変化ということになるでしょう。確かに、短期的な長期金利の動向もリスクであり重要なのですが、チャート分析専門の筆者にとっては、長期的な下向きのトレンドが上向きに変わり始めた今の姿が不気味にみえます。
日本株も今年最初の大きなポイントを迎えている
さて、東京株式市場は、国内企業の決算発表に注目点が移ります。ただ、株価は昨年秋口以降の上昇で、企業業績の上振れをある程度織り込んでおり、好調さがすでに市場に浸透している機械や電機、鉄鋼、非鉄といった業種で、さらなる「良いサプライズ」がなければ、株価の好反応は期待しづらいところです。むしろ、業績はそれなりに好調でも、どう反応してよいかわからず、もやっとしているところに、米国株の調整リスクが付きまとうことになるとみています。年度末に向けた相場を占う上でも、決算発表のこの1月末のタイミングは、今年最初の大きなポイントとなります。
日経平均株価をどう見ればいいでしょうか。1月23日は前日比で300円を超える上げ幅となり、取引時間中と終値ベースの昨年来高値を一気に更新する展開となりました。
実は、筆者が重要視している月足チャートでは、1月は一目均衡表という分析手法でみると、短期線の「転換線」が上昇に変わっており、長期の指標でも株価にとっては相性の良い環境なのです。
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