子どもに英語を習わせる親の「致命的な誤解」

「自分が苦労したから習わせる」は親の言い分

子どもには大人とは異なる学び方がある(写真:maroke / PIXTA)

東京郊外に住むMちゃん(4歳・女子)が、英語を始めたきっかけは、幼稚園のお友達でした。「お友達が楽しそうに通っているので、見学に行きたい」とお母さんから問い合わせがあり、3日後にはレッスンを見学。そこで、ほかの子どもたちに手を引かれて一緒にレッスンに参加するMちゃんの様子を見て、お母さんも「楽しく英語が学べるなんて、私たちの時代には考えられなかった」と満足気。さっそく入会して、翌週から本格的に英語のレッスンを始めました。

小学生対象の「子どもの習い事調査」(ケイコとマナブ/2017)では、1位の水泳に続いて、2位が英語・英会話、3位がピアノと、英語・英会話はつねに習い事上位にランクインします。将来の必要性や、小学校での教科化に備えるため、また海外経験や身近な外国人の存在で興味を持ったから、などが理由に挙がっています。

保護者の中には、「小学校で勉強する前に、英語を習わせたほうがいい」と考えている方も多いことでしょう。またはすでに子どもに英語を習わせている方もいるかもしれません。しかし、親が子どもに英語を無理矢理「習わせる」ことには少なからずリスクがあります。

英語を習わせたい親の「言い分」

日本人の大人の多くは中学校、高校と約6年間、英語を学んできました。必死に単語の綴りを覚えたり、5文型や動詞の変化についてひたすら暗記をしてきた覚えのある人もいることでしょう。しかし、そんなに一生懸命勉強したのにもかかわらず「英語は苦手」「英語は嫌い」という日本人が多いのは事実です。

そういった人が親になると、「自分が苦労したから、子どもには英語を習わせたい」と考えがちです。自分と同じ苦労をさせたくないという親心はおおいに理解できます。また、中には、子どもがまだ乳幼児なのに「将来、いい学校に行って、いい職場に就職するには英語は必要」と15年も20年も先のことを考えている方もいるでしょう。

また「臨界期」を信じて、早くから英語を学ばせようとする親もいます。臨界期とは、アメリカの神経生理学者のレネバーグが提唱した、言語の習得は3、4歳~11、12歳までが適しているという考え方です(言語獲得には個人差があるので、近頃では「言語獲得の敏感期」と呼ぶ研究者が増えています)。

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