アマゾン時代に「モノが安くなる」根本理由 中小企業より大手がピンチに
しかし、品質が不安定な「コピー商品」は責められる。たとえ、価格が手ごろでも、目の前で爆発するかもしれない、無名のスマホ用携帯充電器を買うという人はいないだろう。サンバレーの米国支社のゼネラル・マネジャーであるアレン・ファンによると、アマゾンがほかと違うのは、同社が出店業者に低価格を推奨する一方で、粗悪な商品には厳しく対処することだという。
「底辺を目指す競争ではない」とファンは言う。「売り手はより良い製品をより安く造るよう強いられ、それができない企業は単純に取り除かれるのだ」。
アマゾンでの販売には手間もコストもかかる
ファンは、彼がアマゾンで自社のブランドをどう管理しているかを説明してくれた。ある製品カテゴリー、たとえばポータブルの充電機や子ども向けの夜間照明などの分野で勝つために、同社は真剣に顧客からのフィードバックをモニターし、商品の返品率なども監視している。同社は最近、顧客からのクレームに対応するため、顧客サービスを担当するチームを雇った。また、製品の見た目を良くするため、インダストリアル・デザイナーも採用した。これにより、アマゾンの検索結果のページで、ほかの一般的な商品よりも目立てるかもしれない。
サンバレーはアマゾンでの広告にも多くの費用を使っている(アマゾンの検索結果に「スポンサープロダクト」として表示される広告だ)。また、アマゾンの季節ごとのセールなどでは、損を出しても販売を行う。そうすることで、同社の全製品の検索ランキングを上げることを狙う。