「そうじで手荒れ」は経済的にも損をしている 「合成洗剤」の代わりになる天然素材3つ

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重曹:体にも環境にも優しく幅広く使える

「炭酸水素ナトリウム」「重炭酸ソーダ」とも呼ばれ、弱アルカリ性の洗剤です。膨らし粉など食用にも使われていて安全性が高いこと、もともと、自然界に存在する物質のため使用後も環境への負荷が小さいことなどが魅力です。また、濃度さえ気をつければ二度拭きが不要で、ラクができるのもメリット。広範囲のそうじに向いています。

重曹は、クレンザーの代わりとしてこびりついた汚れやカビなどを落とせます。家の中のほとんどの汚れは酸性であるため、アルカリ性の重曹を使うと中和、分解することができるので効果的です。同様に腐敗臭などのイヤな臭いも酸性なので、臭いの元の汚れを拭きとるのにも効果があります。

ただし、トイレのアンモニア臭などのアルカリ性の臭い消しには向いていません。使い方としては、重曹水として使う方法と粉のまま使う方法があります。

重曹の基本の使い方

①重曹水として使う

重曹は水に溶けにくいので、40℃のお湯を1 カップ用意し、小さじ1/2 の重曹を入れて溶かします。この濃度を守らないと白い粉が出てしまうので要注意。1日で使いきりましょう。フローリングは重曹水を含ませたぞうきんで拭きます。窓には重曹水をスプレーし、水切り(スクイージー)で拭きとるといいでしょう。また、コンロの軽い油はねは重曹水をスプレーし、クロスで拭きとるとキレイに取れます。

②粉のまま使う

湯飲みなどについた茶渋や鍋底の焦げは、重曹の粉末を振りかけ、スポンジなどでこするとよいでしょう。また、油汚れやぬめりが多いシンクには、重曹をまぶし、クレンザーとして洗いましょう。

古く固くなった油汚れを落とす

セスキ炭酸ソーダ:ナチュラルクリーニング初心者におすすめ

重曹と同じ弱アルカリ性の洗剤ですが、重曹よりもpHが少し高いので洗浄力がより強くなります。重曹と同様に酸性の油や皮脂、手アカなどの汚れを中和・分解し、効果を発揮します。

重曹との大きな違いは、水に溶けやすいという点です。重曹は水に溶けにくいため研磨剤としても使えますが、セスキ炭酸ソーダは向いていません。ただし、水に溶けやすくても、重曹よりも強めのアルカリが残るのは心配なので、使用後はすすぎ、しっかりと拭きとりましょう。

セスキ炭酸ソーダは重曹よりもアルカリが強く汚れを落とす力が強いので、古く固くなった油汚れが得意です。そうじが苦手で、これまでに油汚れをため込んでいる人でも、効果を感じやすいでしょう。汚れを落とす力が強いぶん、手荒れしやすいので、手袋を着用して使用するのがおすすめです。

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