老人大学で英語も!韓国ジジババの育児地獄 共働き子供夫婦を助け、孫の面倒見1日9時間もザラ
京畿道一山(キョンギドウ・イルサン)に済むキム・ヒスクさん(女、61)は、7歳と5歳の孫二人の面倒を見ている。もともとキムさんは孫の面倒を見るつもりはなかった。周囲にも「孫の面倒は見ない。この世の中、歳取って子どもを見ることがあるものか」と豪語していた。
しかし、働いている嫁のつわりがひどくて苦労しているのを見て、8年前に釜山から出てきたのがきっかけとなった。一人息子が「子どもを見て欲しい」と頼んできたのを断れなかったのである。結局、3年だけは面倒を見ようと決心した。「誰か他人に見てもらうよりも、自分の孫は自分が面倒を見たほうがよいだろう」と考え直したのだ。
「朝から戦争」2人の孫を見る祖父
そうしている間に、孫がもう一人できた。嫁も仕事を辞められない。自ずと、子どもの面倒はキムさんの役目となった。キムさんは、自分の夫とは離ればなれになってしまった。釜山に戻る時間の余裕もなく、夫の顔を見るのはひと月に1、2回ほど夫自らが釜山から一山まで出てきた時だけになってしまった。
盆暮れ正月も息子の家で孫の面倒。キムさんは「自分の孫だから仕方がなく面倒を見ているが、身体がしんどい」とこぼす。また、「カネを稼ぐためにはこの程度はがまんしなくてはとも思うが、いつまで面倒を見なければいけないのか」と打ち明ける。
全羅北道全州(チョンジュ)に住むシン・サンチェさん(男、62)は、毎朝戦争を繰り広げている。4歳、1歳の二人の孫が自分の家にやってくるためだ。一緒に住んでいた息子夫婦が家を見つけて別々に住むようになり、シンさんは忙しくなった。朝7時20分。歩いて20分の息子の家まで行き、二人の孫をおぶって連れてくる。洗顔させ、ご飯も食べさせる。午前9時になると保育園の迎えのバスがやってきて、ようやく一息つける。全北警察庁全州北署副署長を務めたシンさんは、2009年に退職したと同時に生まれた初孫の育児を担当することになった。