老人大学で英語も!韓国ジジババの育児地獄 共働き子供夫婦を助け、孫の面倒見1日9時間もザラ

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 おばあさんの育児労働を自治体などが認定して支援する制度も生まれた。ソウル市江南区は今年9月から、孫の面倒を見る祖父母に1時間6000ウォン(約550円)、最大で24万ウォン(2.2万円)を支給する制度を試験的に始めた。支援対象は、末子が満3カ月から15カ月未満で、子どもは2人以上の共稼ぎ夫婦で、子どもと夫・妻方のどちらの祖父母も江南区に住んでいることが条件となっている。シン・ヨンヒ江南区長は「雇用を増やすことに加え、孫が祖父母から十分に面倒を見てもらえる環境を保証できる」と制度発足の理由を述べる。 

孫と祖父母の結びつきは将来の世代対立を緩和する

最近は「祖父母・孫関係専門家」という用語も登場している。韓国雇用情報院が昨年発表した「10年後の未来有望職業」には、「新たに浮上する職業」として17の職業が紹介されている。同院のキム・ハンジュン研究委員は「祖父母と孫は幼いときから一緒に生活することで世代を超えた共感が形成されつつある。高齢者と若者の世代間の対立を緩和できる役割が期待できる」と言う。

(韓国『中央日報エコノミスト』2013年9月16-23日号、『中央日報エコノミスト』は『週刊東洋経済』と提携関係にある、韓国有数の経済誌です)
 

ホ・ジョンヨン 韓国『中央日報エコノミスト』記者
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