iPhoneX、買ったらすぐやるべき3つのこと 「顔認証」の精度はどんどん上げられる

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簡易アクセスの呼び出し方法も、ホームボタンがあったこれまでのiPhoneとは少々異なる。利用する際は、画面下に表示されたバーを、下方向にスワイプする。画面全体を指で引っ張って下げると覚えておけば、感覚的にのみ込みやすいだろう。画面全体が下がるため、通知やコントロールセンターも呼び出しやすくなるはずだ。

3.どうしてもホームボタンが欲しい場合

◎を下のほうに持っていくと、まるでホームボタンがあるかのようだ(筆者撮影)

ホームボタンがない操作は思いのほか快適で、すぐに慣れるが、長くiPhoneを使ってきた人ほど、明示的にボタンが表示されないことに、違和感を覚えるかもしれない。そんなときは、慣れるまでの間、ソフトウエアでボタンを表示させてしまえばよい。iPhoneのホームボタンが故障した際などに活躍していた、「アクセシビリティ」の「AssistiveTouch」が役に立つ。

AssistiveTouchは、「設定」の「一般」から「アクセシビリティ」を開き、「AssistiveTouch」をオンにすると表示される。本来は手が不自由などの理由で、通常の操作が難しい人のための機能だが、これをカスタマイズすることでホームボタンの代わりにできる。

AssistveTouchをオンにすると、画面上に◎が表示される。この◎のシングルタップの操作に、「ホーム」を割り当てておく。すると、◎をタップしただけで、これまでのホームボタンと同様、アプリを中断してホーム画面に戻ることができるようになる。ダブルタップすると、「アプリスイッチャー」が表示されるのも、従来のiPhoneと同じだ。ただし、長押ししてもSiriは起動しない。そのため、長押しには「Siri」を割り当てておくといい。

AssistiveTouchの◎は、画面上の好きな場所に配置できるが、下のほうに置いておけば、これまでのiPhoneと近いフィーリングで操作できるようになる。ただし、これはハードウエアのボタンではないため、当然ながらTouch IDは利用できない。

また、常時表示されているため、iPhone Xのディスプレー比率に最適化されたアプリを使っている際に、邪魔になるおそれもある。たとえば、AssistiveTouchを画面下の中央に置いた状態で、Safariの共有メニューを開こうとすると、◎と共有ボタンが重なってしまうため、ホーム画面に戻ってしまう。この場合は、◎を上下左右のどこかにいったん移動しなければならず、操作が煩雑になる。

あくまでAssistiveTouchは、iPhone Xの新しい操作方法に慣れるまでの移行手段として、暫定的に使うのが正解といえるだろう。指が動きを覚えてくれば、むしろ今までのiPhoneより、素早く操作できるはずだ。

石野 純也 ケータイジャーナリスト

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いしの じゅんや / Junya Ishino

大学卒業後、出版社の宝島社に入社。IT関連の雑誌、書籍を編集する部署で、数々のケータイ関連誌を立ち上げる。独立後は、ジャーナリスト/ライターとして、モバイルに関連した幅広い企業を取材。ウェブサイトや雑誌を中心に、執筆活動を行う。ネットワークから端末、コンテンツまで、モバイルに関する全レイヤーをカバーする。主な著書は『ケータイチルドレン』(ソフトバンク)、『モバゲータウンがすごい理由』(マイナビ)。iPhone、スマートフォン関連の解説書なども、多数手掛けている。

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