東洋経済オンラインとは
キャリア・教育

外資マネジャーはなぜ「即行動」を嫌がるか どんな環境下でも生産性が上がる3行動

7分で読める
  • 嶋田 毅 グロービス経営大学院教員、グロービス出版局長
2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

さて、ここまで紹介したこと、特に鍵1と鍵2は、業務の効率化、すなわちスピードアップにつながることといった印象を持たれたかもしれません。しかし、スピードが増すこと、言い換えれば処理量が増すだけでは生産性向上は道半ばです。

効率化とクリエーティビティの意外な関係

それ以上に重要なのは、業務の質、つまり顧客への付加価値が高まることです。たとえば、いままでに顧客が10万円の価値しか感じなかったものを、20万円の価値を感じるようにできれば、生産性は一気に高まります。経営学の泰斗、ピーター・ドラッカーも、「生産性は量より質が大事」といったことを言っています。

実は、効率化することの最大のメリットは、処理量を増やすこと以上に、時間に余裕が生まれることで、クリエーティブなアイデアを考える時間を確保できることです。

クリエーティビティは、ある程度の時間的余裕の中でこそ生まれやすいものであり、その時間を作るためにも、業務をスピーディにこなしていくことが大事なのです。

クリエーティビティを発揮するヒントとしては、過去の常識を疑う、視点を変えて考える、新しい組み合わせを考える、異なる業界の人々と議論することで新しいヒントを得るなどさまざまなものがありますが、これらは日常の仕事が忙しいと、なかなか実現できません。しかし、これだけ経営環境の変化の速い時代、顧客や競合がどんどん変わっていく時代にあっては、こうした発想抜きには会社を健全に発展させることはできません。

特に新しいビジネスチャンスを見出すことは、企業が成長する必須条件ですが、それまでの発想を疑うところからスタートすることが多いものです。たとえばアパレルの話であれば、クリーニングしてもよれない製品よりも、そもそもクリーニングの必要性が小さい製品のほうが顧客に好まれるかもしれません。

グーグルなどの企業は、従業員がクリエーティブに考えられる時間を確保するような人事施策を講じています。ただ、会社全体としてそこまで配慮してくれる会社は多くはありませんから、多くのケースでは一人ひとりの心がけと実践次第となります。

今回紹介したことを、できることから実践していくと、日々の仕事の生産性がよい方向に向上していくでしょう。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象