名門校「君たちはどう生きるか」を問う授業 教師たちが込めた受験勉強よりも大事な教え

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巣鴨の伝統行事「大菩薩峠越え」。真夜中に出発し、朝焼けが山肌を照らす(写真:筆者提供)
名門進学校で実施されている、一見すると大学受験勉強にはまったく関係なさそうな授業を実況中継する本連載。最終回をお届けする。

中高生のうちに中高生だからこそ学ぶべきこと

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これまで16回にわたって、名門校の白熱授業を実況中継してきた。折り紙やレゴを使った数学の授業、演劇や替え歌の中に自己を投影する授業、どろんこになって体で学ぶ授業、卒業してから意味がわかってくる授業……。いろいろな学びの姿があった。

生徒たちは皆、受験勉強よりも大事なことを学んでいた。取材を通して私も多くのことを学んだ。大人になって忘れかけていた大事なことを思い出す場面もあった。

ある記事の掲載後、「この描き方はフェアではない」という主旨の真剣なクレームを生徒から直接受け取ったこともある。私もできるかぎり真剣に向き合った。どこか似ていると感じた2つの授業を行う別々の学校の2人の教師が、実は大学の同級生だったことが発覚し、大きくひざを打ったこともある。中高生たちと一緒に真夜中の山道を約8時間歩いたダメージは、その後1カ月ほど尾を引いた。

運動会前日の開成。翌日、雨はやみ、汗と涙の熱戦が繰り広げられた(写真:筆者提供)
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