「ゼクシオ」のゴルフクラブが売れ続ける理由

累計2000万本は世界一の水準、今後の戦略は

10月2日の記者会見の様子。中央が木滑社長、右から2人目が横峯氏、いちばん右には中嶋氏(筆者撮影)

まったく新しいブランドで知名度もなく英文字表記の「XXIO」はなんと読むかわからないとの声も多かった。

1999年に住友ゴム工業が登録した「XXIO」の商標を調べてみると、呼称とし「ゼクシオ」の他に「エックスエックスアイオオ」も登録されていた。読みにくさは十分承知のうえである。

当時の住友ゴム工業のリリースをみると、21世紀を切り開く革新的なゴルフギアの新ブランド誕生を訴求して、「XXIO」の意味は「XXI」:ローマ数字読みで21=21世紀、「O」:ONのOで突き進むの意味で、合わせて21世紀に突き進むブランドであることを表し、会社の覚悟、力の入れ方が読み取れる。

売り上げを支えていたキャロウェイがなくなるということで、会社全体が危機感を共有し、その思いが販売店にも通じて「ゼクシオ」の立ち上げに協力した。都内の大手のゴルフショップも「当時、ダンロップの営業マンが必死になって商品説明をしたことを覚えている。また、会社のトップも販売店に足を運んで自らトップセールスをしていた」と話している。会社一丸となっての、新しいブランドに懸ける意気込みが伝わったということであろう。販売店も積極的に「ゼクシオ」を顧客に薦めた。

つねに前モデルより飛ぶことが条件

ゴルフクラブは「飛ぶ」ことが売れるためには必要である。ゼクシオはスコアが90から110程度のアベレージゴルファーをメインターゲットにして開発されたクラブであるが、ゴルファーが求める飛びをつねに追求し続けていることが継続的に支持されている理由であろう。したがって「ゼクシオ」は今回で10代目であるが、特にドライバーは前モデルより飛ぶことを開発陣は要求され続けている。

「ゼクシオ」のドライバーは初代から軽くて強いチタン合金で造られているが、初代が発売された2000年当時はヘッド体積を大きくすれば、ミスヒットに対する許容量が大きくなり、反発性能が上がり、一般アマチュアゴルフファーにも飛びを体験しやすかった。初代のドライバーの体積は305㎤、2002年の2代目は体積350㎤、2004年の3代目は405㎤、2006年4代目は432㎤、2008年は460㎤と大型化し、つねに前モデルを超える飛びを実感できたことは間違いない。

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