東京五輪決定は、観光大国への第一歩 ぐっちーさんが読む、ちょっと先のマーケット

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こういう観点で考えてみると、この際、東京と言うよりは、日本全国に外国人観光客が恒久的に来られるような「観光大国」を目指していくのは、決して間違っていません。

フランス約8300万人 VS 日本891万人の差

実は、日本は観光に関しては「低開発国」であります。

昨年日本を訪れた外国人の訪問数は891万人、今年は上半期で過去最高のペースで観光客が増えていますが、そのペースで行ったとしても年間950万人に届くか届かないか、のレベルでありまして、世界一の観光先進国であるフランスは約8300万人!!もの観光客を集めていることを考えれば、あまりにも少なすぎます。

もちろん、フランスの観光インフラは、すごいものがあるわけです。私の大好きなおいしいワインと洗練されたフランス料理、すばらしい風景、ルーブル美術館など、数えればきりがないくらいですが、それは自然発生的な物、というよりはフランス政府が世界にたいしてフランスはこんなにすばらしいのですよ、と積極的にお金をかけて何年もアプローチしてきた集大成ともいえるものです。

さらに、明らかに観光インフラが日本よりはるかに劣る(交通インフラ、ホテル、サービスレベルなどを含む)中国でさえ年間5700万人もの人々を海外から集めていることを考えてみると1000万人も来ない日本というのは、これだけの有力な観光資源から見ると、明らかにアンダーパフォームしていると言わざるをえません。

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