すでに就業者人口では10%すれすれの製造業にこだわるより、この分野を真剣に伸ばす努力をするほうが、外国人による消費支出の増加などで、はるかに経済雇用効果が高いのです。
もし日本を訪れる外国人旅行者が年間2000万人程度(大体タイでそのくらいの年間観光客数になるのですが……)になったとすれば、間違いなく雇用者数は全従業員数の10%以上のシェアを占め、製造業よりも、はるかに有力な雇用の受け皿となるでしょう。
また、観光業は、実は高齢者でもできるサービスが大変多い産業です。
むしろ、ガイド、ホテルサービスなどは丁寧な高齢者の方が適切、と考えられることも多く、実際フランスではカフェなどで働いているギャルソンには多くの高齢者がおりまして、ベテランとして大活躍をしております。その意味からみても実は観光業は大変な成長産業だと言うことがお分かり頂けるのではないでしょうか。
ロクな成長戦略が今のところメニューに上がっていない中では、この観光立国というのは今日本で考え得る最高の成長戦略にほかなりません。オリンピック一発で終わらないように、一つの成長産業を生み出すのだ、という意気込みに期待したいと思います。
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