「ムダな会議」を有益に変えるためのコツ3選 美しい資料と関係者全員参加にこだわるな

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もう1つのいい点は、メモに書き出すことによって、30分経った時点で文書化されているということです。終了したら、誰かが編集します。似た傾向のものを集めたり、順序づけたりします。その並べ替えたメモ用紙をコピーすれば、そのまま議論の結果がまとまった資料になるわけです。

もちろん、パソコン上でも行えます。離れた場所にいるメンバー同士でもクラウドを利用すれば可能です。たった30分で108個の、創造性に富んだ、メンバー全員の価値が連鎖されたアイデアが出るのです。会議では、発言しない人ほど優れたアイデアを持っていることも多いもの。それを黙ったまま眠らせてしまうのは、とてももったいないことです。

マネジャーが、会議の参加者を厳選せず、手間をかけた資料をメンバーに準備させ、工夫された運営手法を取り入れないで、ダラダラとメンバーを拘束して行う形式的な会議は、「ブラックな会議」だと言われても仕方がありません。

優れたマネジャーの素地は誰にでもある

優れたマネジャーに、生まれつきのセンスや才能は必要ありません。最初から優れたマネジャーはいないと思います。でも、自らの力で、誰でも優れたマネジャーになることはできます。なぜなら、リーダーシップとマネジメントの素地は誰にでもあるからです。

社会人として経験を積み重ね、「謙虚さ」「誠実さ」「勇気」をもって、自分の潜在能力を高め、主体的に学び続けることで、バランスの取れた人間になることができます。私たちは誰でも、年齢や環境にかかわらず、自分を変えることができる力を持っています。意志と実行力さえあれば、誰でも優れたマネジャーになれるはずです。

高野 孝之 スマートライン社長 兼 CEO

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たかの たかゆき / Takayuki Takano

慶應義塾大学法学部卒業後、日本IBM入社。副社長補佐、サービス産業営業部長を経てIBM本社(ニューヨーク)コーポレートストラテジー勤務後、5社(三菱商事・日立製作所・東芝・三菱電機・日本IBM)の共同出資による株式会社ピープル・ワールドを設立、代表取締役社長に就任。1997年に日本IBMに帰任し、2001年に理事就任。IBMアジア太平洋地域の事業責任者などを歴任。2011年にスマートライン株式会社を設立、現在に至る。株式会社エクストーンなど複数企業の社外取締役を歴任し、2016年より広島県産業振興アドバイザーを務める。

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