豊田真由子議員の「謝罪会見」は問題だらけだ 「謝り方」でバレる!デキない人の6大欠点

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さらに大きな問題。二流の謝罪者は、謝罪をしているように見えても、心から反省をしているわけではない。表面的には謝っているように見えるものの、どさくさにまぎれて、自分は悪くないとばかりに、自己アピールばかりが激しいものである。

そんな自己アピールが炸裂したのが、豊田議員の謝罪会見だった。

謝罪の場で「頑張っている私」をアピール

【3】どさくさに紛れて自己アピール

「『お前ほど頑張ってきた人はいないのに、5年間の頑張りが、あの10日間の本来の姿ではないあなたの振る舞いで誤解されているのが悔しい』といって涙する支援者もいた」

「『報道で言われていることは裏付けない』というのは、私が言っているわけではなく、多くの支援者の方が言ってくれている」という“支持者の声”。

しかし豊田議員の口以外からはこのような説が聞こえないとしたら、「それは『エア支持者』では?」との疑惑を免れないのではないか。

なお、よく見ると「頑張っていることのたとえ」で使われてきた内容がしょぼいのも、いささか気になる。

お祭りや式典に1日20回参加したこともあるようだが、「本来のコアな仕事ではない」ことに忙殺されている姿からは、議員活動時間の優先順位をつけられていないことも、バレてしまっている。

「永田町の格差社会の底辺で、厚労省プロジェクトアクションだったらいけたことを一般の社会に当てはめたのがだめだった」「あれほど少ない人数で、あれほど多くのことをしようとした自分が……」などと、謝っているように見えて、その実、「頑張っている私」の激しすぎる自己アピールに転落しているのも、「二流の謝罪」の大いなる特徴といえるだろう。

【4】「本来の自分ではない」と「一時性」を強調

二流の謝罪の4つ目の特徴は、「これが本来の姿ではない」「一時の外れ値」であることをアピールするものである。

「睡眠時間が2時間の激務で、10日間の間でトラブルが多くて苦情やおしかりが多く、自分がゼロから作ってきたものが壊されてきたショックでパニック状態になりました」

「自分であんな言葉を日常使うことはなくて、あの異常なテンションで異常な言葉での叱責というのは初めてだった」と、その「一時性」をアピールする、二流の謝罪者たち。

豊田氏によるとある支持者が話したという、「5年間一生懸命頑張ったが、あの10日間で台なしになってしまった」ことをことさら強調していたのも、「本来の自分ではない」アピールの典型例であろう。

また、「体調が悪くて薬をたくさん飲んでいたし、パニックで正常ではなかった。医師の方も冷静に分析していて、次からは余裕をもって薬をきちんと飲んで治療を続けて、としかられました」などと、信頼性不明の医者コメントを持ち出すのも、よくある二流の謝罪方法である。

しかし、世の中の犯罪の多くは「一時の気の迷い」で行われるものである。「通常の自分ではない一時の過ち」という言い訳が、免罪符を与えることは決してないのだ。

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