「格安スマホ」に乗換えるべき人、向かない人 最新動向と"メリット・デメリット"を検証

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【メリット・3】嫌になったらいつでも変えられる

格安スマホの多くは、いわゆる“縛り”がありません。“縛り”とは大手携帯電話の3社には必ずある『2年契約』のことです。携帯電話を途中で解約すると、約1万円の解約料がかかります。これは大手3社を使う限り逃れようがない。

ところが、基本的に格安スマホの場合は、その縛りがほぼありません。だから、契約のときに2年間使わなきゃいけないんだと暗い気分で加入する必要がないんです(笑)。それを最初に言いだしたのがイオンモバイルのトップです。“大手3社の解約料というのは、本当にひどい。お客さんがサービスに満足しないでやめるんだから、ごめんなさいって言って、携帯会社側がお金を払うぐらいのところではないか”と」

解約料が足かせになって、携帯電話会社を変えたり、格安スマホに乗り換えたりすることを躊躇する人も多い。“縛り”から解放された格安スマホなら、気楽に始められそう。

【豆知識・1】通信エリアはドコモなどの大手と同じ

“格安スマホは、都心でしかつながらないのでは?”と心配している人も多いはず。

「先述したとおり、格安スマホの業者はドコモなど大手キャリアから通信回線を一部借りて運営しています。ですから、通信可能な範囲は、基本的に大手キャリアと違いはありません」ということで、ひと安心!

【豆知識・2】海外でももちろん使えます

三上さんがおすすめするのは現地のプリペイドSIMを購入する方法。

「自分の格安スマホに現地で使えるプリペイド形式のSIMを買ってさすだけ。これが海外で通信料と通話料を抑えるベスト」。空港で買えて、プリペイドなら使いすぎの心配もない。現地の国内通話料金なので圧倒的にお得なのだとか。

これが格安スマホの“デメリット”

【デメリット・1】大手キャリアよりサポート力は↓

「国民生活センターに寄せられた格安スマホに関する相談で、“問い合わせ先が電話窓口しかない”というものがあります。これは、実店舗を持たない格安スマホなら、実は当たり前のこと。

大手キャリアを利用していると、全国に店舗があり、困ったら相談に行くなど、高い料金の見返りに手厚いサポートを受けられたわけです。格安スマホでも、窓口を設けている会社もありますが、大手のようにくまなくあるわけではありません」

ほかにも、故障した際に代替機を貸してもらえないなど、格安スマホを使う場合、大手キャリアのサービス内容とは異なっていることが多い。

「僕は昔、“ググれない(検索できない)人は格安スマホには向かない”と言ったことがあるんですが、ネットを使うなどして、自分で情報収集できない人は難しいと思います」

とはいえ最近は、実店舗でのサポートを受けられる格安スマホも増えているそうなので、購入前に確認を。

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