ドコモとauが「格安プラン」を導入する真意

ワイモバイルに対抗し、通信料金を値下げ

7月10日の新プラン発表時、「ガツンと行きます」と宣言したKDDIの田中孝司社長(写真:つのだよしお/アフロ)

大手携帯電話会社で通信料の値下げが相次いでいる。

最大手のNTTドコモは通信料から月々1500円を無期限で割り引く新プラン「ドコモウィズ」を6月に導入。2カ月足らずで30万件弱の契約を獲得した。「対象機種が二つなのにこれだけ伸びた。秋冬商戦で1、2機種を追加したい」(NTTドコモの吉澤和弘社長)。

同2位のKDDIは7月中旬に格安プラン「auピタットプラン」「auフラットプラン」を導入。わずか2週間で45万件の契約を獲得した。「リテンション(顧客つなぎ留め)のために始めたが、他社からの乗り換えなど新規顧客獲得に結び付いている」(KDDIの田中孝司社長)。

ワイモバイルの躍進が刺激に

田中社長が意識しているのはソフトバンクの格安ブランド「ワイモバイル」だ。ソフトバンクは件数を明らかにしないが、販売代理店の声を集約すると、過去1年間で最も伸びたのはワイモバイルだった。

KDDIの田中社長は「顧客の要望に応えようとした結果、たまたま似通っただけ」と言うが、最低通信料金はワイモバイルと同じ月1980円で、契約の1年後に1000円上昇する仕組みも同じだ。

ドコモもワイモバイルを意識しているのは間違いない。「ウィズ」で示した加入例では、父親・母親・25歳未満の子ども1人で契約すると、1人平均の通信料が月2000円強とワイモバイル並みになる。データ通信の上限も1人平均2ギガバイト程度とそっくりだ。

両社の共通点は、通信料を値下げするが、携帯端末の割引販売をやめることにある。

携帯各社は、1台8万~10万円の米アップル製iPhoneなど高額端末を販売。一方で、月々の通信料から端末代金分を24回に分けて割り引くことで、端末を事実上ゼロ円で販売する「実質ゼロ円販売」を続けてきた。

次ページ端末販売と回線契約が分離し始めた
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