ドコモとauが「格安プラン」を導入する真意 ワイモバイルに対抗し、通信料金を値下げ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

だが、2015年秋に総務省の有識者会議が「高額端末をタダで配るのは世界的に見てもいびつだ」と問題視。同会議の議論を受けて総務省は実質ゼロ円販売を禁じるガイドラインを作成。その結果、格安スマホ以外の携帯販売は低迷した。

焦点は新型iPhoneを対象にするか

同会議委員を務めた野村総合研究所の北俊一プリンシパルは、両社の動きについて「(通信)回線契約と端末販売の分離がようやく始まった」と指摘する。

「端末代金と一体でわかりにくくなっている通信料が、ドコモやKDDIの新プラン導入でわかりやすくなる」(同)。携帯会社は単なる価格競争ではなく、サービスの差別化で勝負せざるをえなくなる。

ただ、今回の値下げが本当に浸透するかは、国内販売の過半を占めるiPhoneに格安プランが適用されるかに懸かっている。

田中社長は「新プランの適用を(アップルと)協議中」だと言う。

今秋にも新型iPhoneの発売が見込まれる中、KDDIがiPhoneも新プランの対象とすれば、回線契約と端末販売の分離が本格化するかもしれない。料金の透明化が進めば、利用者にとってもメリットは大きい。

山田 雄一郎 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

やまだ ゆういちろう / Yuichiro Yamada

1994年慶応大学大学院商学研究科(計量経済学分野)修了、同年入社。1996年から記者。自動車部品・トラック、証券、消費者金融・リース、オフィス家具・建材、地銀、電子制御・電線、パチンコ・パチスロ、重電・総合電機、陸運・海運、石油元売り、化学繊維、通信、SI、造船・重工を担当。『月刊金融ビジネス』『会社四季報』『週刊東洋経済』の各編集部を経験。業界担当とは別にインサイダー事件、日本将棋連盟の不祥事、引越社の不当労働行為、医学部受験不正、検察庁、ゴーンショックを取材・執筆。『週刊東洋経済』編集部では「郵政民営化」「徹底解明ライブドア」「徹底解剖村上ファンド」「シェールガス革命」「サプリメント」「鬱」「認知症」「MBO」「ローランド」「減損の謎、IFRSの不可思議」「日本郵政株上場」「東芝危機」「村上、再び。」「村上強制調査」「ニケシュ電撃辞任」「保険に騙されるな」「保険の罠」の特集を企画・執筆。『トリックスター 村上ファンド4444億円の闇』は同期である山田雄大記者との共著。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事