これまで、一流の仕事は、「細部のこだわりで決まる」という古今東西共通の教訓を、下から目線で力説してきた「グローバルエリート」である私。
それでは、「一流の仕事に見られる細部のこだわり」とは、いったいどのような要件を満たしている必要があるのだろうか? 「一流の仕事」ほど、以下のような細部へのこだわりを有しているものである。
「一流の仕事のこだわり」2つのポイント
「一流の仕事」とは、お客さんへの敬意があふれているものである。
たとえば、私は資料を作るときも、書籍を執筆するときも、読む人が読みやすいように、とことん「編集」にこだわる。
短い文章に要約した「まとめ」の項目を作ったり、内容をわかりやすくするために「イラスト」を入れたりしている。特に書籍を書くときは、MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)にも強くこだわる。
ここまで「編集」にこだわるのは、ひとえに「読む人に敬意と感謝を示し、ベストを尽くしたい」という、グローバルエリートの「強い細部へのこだわり」があるからなのだ。
「一流の資料や文章」ほど、単に内容が示唆に富むだけでなく、読む人のために「論理的・構造的」に編集されているのである。
二流の資料にかぎって、至極どうでもいいことが論理的にきっちりとMECEにまとめられているだけで、情報は整理されているものの、いかんせんまったく面白くないので、そもそも読む気がしない。
これは、論理的思考力はあるものの、センスがゼロの人にありがちな二流の失敗だ。「凡庸な常識を一生懸命、論理的にまとめた資料」など、時間の無駄でゼロバリューどころか、「マイナスバリュー」である。
やはり「一流の仕事」とは、単に情報価値が高いのみならず、面白く楽しめる必要があるのだ。
ためになる面白い情報が、無料でいくらでも手に入るこのご時世、「情報をいかに効率的に、ストレスなく、楽しみながら吸収できるか」に関する工夫があるかないかで、その「情報バリュー」に大きな差がつくのである。
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