ニューヨークの元検察官で、当時、UCLAの総括的な指導教授が筆者にこう言った。白人至上主義の西部より、人種のるつぼの東部に移るべきだ。なぜなら、ニューヨークでは、競争が厳しくなることは確かだが、日本人のキミが成功する確率は高い、と。
それは、筆者がその後身をもって体験したことだが、その人種差別主義の存在と実態を、恩師が筆者に与えたアドバイスと同じように、もし習政権がしっかりつかんでいるとすれば、その調査力は見上げたものだ。
ハリウッドには、スキャンダルが多い。その内容もおカネのいざこざを含め千差万別だ。ハリウッドのメディアはそれで潤っているところがある。そんなスキャンダルの嵐に、ワンダグループが巻き込まれないとは言い切れない。その余波は習氏に及ばないとも限らない。なにしろ王氏は習氏と親しいと公言していたのだから。
習政権は、盤石な権力体制を築くべく、党内の規律強化、腐敗撲滅、粛清を強力に進めている。ハリウッドのスキャンダルに巻き込まれて、熾烈な権力闘争において足を引っ張られては元も子もない。それは断固として避けなければならない。
米メディアには自己批判能力がない
ハリウッドの白人至上主義は米メディアにも根強い。そのことは前述したが、ハリウッドのメディアには、どういうわけか、自己批判能力が乏しいと筆者はみている。自ら白人至上主義者であることなど、まったく追及しようとしない。
トランプ大統領を白人至上主義者として強く批判するとか、あるいは人種差別主義者として鋭く追及するくせに、自らについての追及は、いっさい行わないのだ。
トランプ氏のメディア嫌いは、そんなところにも根差している。メディアを痛烈にやっつけるトランプ氏は、間違いなくメディアの敵であり、メディアをまったく信用していないトランプ氏とは、まるで「水と油」だ。これでは、いつまで経っても平行線のままだ。その事実関係も、習氏は調査・分析済みかもしれない。
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