「ギリギリOK」の線引きで議論は好転する 「ありきたり意見」しか出ない会議が変わる

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博報堂式打ち合わせテーマの広げ方とは?(写真:Ushico / PIXTA)
斬新なアイデアが出ない、と会議が膠着状態に陥ることはありませんか? 常識や固定観念にとらわれ、「このアイデアは本題と関係ないだろう」「こんなアイデアはさすがにありえない」などと、無意識に頭の中で取捨選択した結果、みな無言になったり、ありきたりな案に落ち着いたりしがちです。
そんなときに「必要なのは議論の拡散だ」というのは、博報堂でコンサルタントを務め、『博報堂のすごい打ち合わせ』の執筆にもかかわった岡田庄生氏。ただの雑談とは一線を画す、アイデアが生まれる打ち合わせのやり方について、教えていただきます。

 

前回の記事で、新しい発想を生み出すための打ち合わせには「拡散」が必要である、とご説明しました。でも「議論を拡散してしまうと収拾がつかなくなるのでは?」と疑問に感じる読者も多いかもしれません。

いくら拡散が大事だといっても、やみくもに話題をあちこちに振ればよいわけではありません。限られた時間の中で、効率的に拡散と収束を行うためには、テーマの“広げ方”が重要になります。

そこで、私たちが意識しているテーマの広げ方について、「円」をモチーフに説明してみたいと思います。

初めに、打ち合わせの「論点」を明確にする

博報堂では、拡散することを「360度広げて考える」という言葉で表現することがあります。

アイデアを広げる作業は、円を描く作業に似ています。円には、「中心点」と「円周」があります。この2つの言葉を打ち合わせに当てはめてみると、中心点は「打ち合わせの論点」、円周は「アイデアの境界線」ということになります。 

この2つがきれいに描けると、参加者が自由にアイデアを広げやすく、収束もしやすくなるのです。「打ち合わせの論点」と「アイデアの境界線」について、具体的な事例を使って説明してみましょう。

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