休日に「ボーッとできない」を乗り越える方法 「無心になる」は練習次第で習得できる
そういうわけで、誰しも知らず知らずのうちに「ボーッ」とすることの恩恵を受けてはいるはずなのです。ところが同じ「ボーッ」とすると申しましても、その内容や質は各人各様に、まったく異なるものでしょう。
大まかに分けてみますと、ボーッとしていったん何も気にならなくしてリセットするのが上手な人もいるでしょうし、ボーッとしているつもりでもその途中でいろいろなことが気になってあまり休息にならない人もいることと思われます。
では、この両者の差はいったい、何でしょうか。どうせボーッとするなら、上手にボーッとすることがかなうように、いくつかのヒントを提案いたしましょう。
ボーッとしているときの、思考について思い出してみてください。ボーッとしているとしても、何らかの考え事は頭の中で展開しているものですね。
ただし、そうは申しましても、普段の思考とは、何かが違うのではありませんか? 普段は「あの人はおかしいよ」という考えが生じると「本当にそうだ! あの人はおかしい」と同意しているはずです。「この仕事は面倒だなあ」と考えが生じているとまた、「そうだそうだ!」と同意し、それらの考えに一体化しているのです。
ところが、程よくボーッとできているときは、どうでしょう? 「あの人はおかしい」とか「面倒だ」とかいう思考が湧き上がってきても、それらの思考に興味を持たず、入り込んでいかないのです。
ですからボーッとしているつもりでも、湧き上がってくる考えにとらわれて、「やっぱり、これが気になる!」となりがちな人は、うまく休めないはずです。うまくボーッとできる人は、「何か考えが湧いているみたいだけど、まあどうでもいいや~」と、湧いてきた考えに引っ掛からないで済む力があるといえるでしょう。
どんな考えや感覚も気にしないで放っておく
とはいえ、いかにボーッとするのが上手な人であっても、実際にはいろいろな考えや、音や暑さや寒さなどがふと気になって、しょっちゅう、いわゆる「われに返る」状態になっているはずです。
もっと徹底してボーッとしてみるためには、どんな考えや、どんな感覚も気にしないで放っておく、ということが重要なのです。
そのために有用なイメージをいくつか提案してみますので、なるほどと思えたら試してみてください。
1つ目のイメージです。いろいろあって大変だった一日の終わりに、お風呂に入ってのんびりしているかのようにイメージしてみます。そして、バスルーム用の窓の多くがそうであるように、外がぼやけて見えるすりガラス窓があるとイメージします。
さて、いろいろな考えが自然と湧き上がってくるにつれて、一つひとつの考えを、窓の外を浮き飛んでゆく風船としてイメージしてください。いかがでしょう、風船のおぼろげな色はわかっても、どんな形でどんな大きさなのかまでは、はっきりと見えないはずです。
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